私学探検隊

電子黒板と情報タブレット端末の導入で生徒たちの学びの向上が実現

21世紀にふさわしい学びを創造し、ICT社会で生きる力を養う

電子黒板と情報タブレット端末「iPad」を活用した授業

電子黒板と情報タブレット端末「iPad」を活用した授業

佼成学園中学校では、ここ数年、教育のICT化を推進しています。平成25年度から電子黒板プロジェクターの導入がスタート。昨年度は学校支援サービスを目的とするクラウドプラットホーム「Classi」のモニター校となり、今年度からは正式に全学年で採択。さらに、高校の全HR教室に電子黒板プロジェクターを設置し、高校1年生全員が授業などで情報タブレット端末「iPad」の利用を開始しました。来年度からは中学校でもiPadの利用を開始する予定です。ICT化推進の背景について、教務主任の簗瀬誠先生にお話を伺いました。
「遡ると、電子黒板の利用を検討し始めたのが平成23年。2月に東京私学教育研究所教務運営委員会の見学研修会で電子黒板を用いた公開授業を見学したことがきっかけでした」と簗瀬先生。さらに、同年4月には文部科学省が『教育の情報化ビジョン』を公表。21世紀にふさわしい学びと学校を創造するためには、教育の情報化を推進することが欠かせないと認識され始めたのもこの頃です。同校でも、24年に当時ICT教育の先進国だった韓国を視察し、25年にはICT委員会を設置。まず、電子黒板を2台購入したところ、多くの先生が活用するようになりました。同年後半には、国内のiPad導入校を視察し、1人1台の利用が検討され始めました。
「この当時、推進の目的として考えたのが生徒の21世紀型能力育成のほか、教員の指導の引き出しを増やすことでした」(簗瀬先生)

指導の多様化により、教員の力も向上

同校では、授業に電子黒板やiPadを導入することにより、情報検索や送受信が可能になり、授業の質にも変化が現れています。「生徒の意見や作品をシェアしたり、レポートなどの添削指導も端末を経由してできることから、授業が効率化し、その結果創出された時間をじっくり考えることに充てるなど、有効に使えるようになりました」と簗瀬先生は話します。また、授業のみならず、プラットホームアプリの活用により、書類の配信、スケジュール管理、部活動の撮影や記録、成績の管理など、生徒指導全般にICTを多様な形で使えるようになり、教員の指導力がアップ。さらに、修学旅行中の様子を伝えるなど、保護者への連絡も迅速にできるようになりました。「今後の課題として、生徒たちとともにこれらの機器を活かしてアクティブラーニングを促進したいと考えています。生徒たちがiPadを活用して調べ、クラスの仲間と考えをシェアし、意見を発表して向上するような工夫ができたら、教室がもっと楽しく学べる場になると思います」と簗瀬先生。今後の展開も楽しみです。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

佼成学園中学校
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