私学探検隊

聞き手を意識したプレゼンができる生徒が急増中!

桜美林中学校では、中2のサマースクール(長野県飯田市/農業体験&農家ホームステイ)を、中3のオーストラリア研修旅行の準備という位置づけで実施しています。
「オーストラリア研修旅行(ファームステイが中心のプログラム)では、英語を話すことよりも、ホストファミリーと英語で何を話すかを重要視しています。その準備として、まずは日本語が通じる場所で、初対面の人とのコミュニケーションを学ぶというのが、サマースクールの目的です」(榎本先生/中3学年主任)
昨年度は、現地で農作業の手伝いや宿泊を体験するだけでなく、総合学習の時間を利用して、学園の畑でサツマイモを栽培したり、『円滑なコミュニケーションについて考える』というテーマを設けて、初対面の人たちとともに生活をするという体験や取材を通して印象深かったことを考え、発表したりしました。
1日目は農家に泊まり、2日目の午後にホテルに移動して、夕飯前の数時間でまとめの作業を行い、19時から発表を行いました。
「しおりにプレゼンテーションのやり方や、質問例などを記したのですが、驚いたのは、ただ与えられた課題をこなすだけでなく、とことん考え、自分たちの意見を加えて、よりよい発表をしてくれた班が多かったことです」
特に富塚くん、吉野くん(中3)ら、学年賞を受賞したグループは、先生の想定を超えたプレゼンだった、と榎本先生。
「聞き手に、興味をもって聞いてもらうために、クイズや寸劇を取り入れるなど、工夫が素晴らしかったです。中3になった今年、オーストラリア研修旅行の事前学習にも熱心に取り組んでおり、これからどこまで伸びるのか、成長を楽しみにしています」

富塚くん 吉田くんが語る「中2サマースクール」体験談

中2サマースクール富塚くん 事前学習では、主に農家の方々への質問を考えましたが、僕たちは、プレゼンで聞き手が聞いてよかったと思える、コミュニケーションをする上で役立つことを伝えたいと思い、そこにつながる質問を考えました。
吉野くん 農家の方に仕事に対する気持ちを聞くと、「食べてもらう人々のことを考えて作っているから、仕事は苦ではない」という話を聞けました。
富塚くん 「それは気持ちを込めるといいものができる、とも言えるよね」というように、引き出した言葉を、これからの生活に役立つように解釈して伝えたことも、僕たちが工夫したところです。
農家の方の答えには想定外のものもありました。そういう答えこそ大事にしようと、現地でのまとめにも力が入りました。コミュニケーションをする上で役立つポイントは2つ。1つは『自分から耳を傾けること』、もう1つは農家の方から引き出した『人の目を見ながら話を聞くこと』。始まりがおもしろくないと聞く気にならないので、方言を題材に、クイズ形式で『言葉は違っても身ぶり手ぶりで伝わること』を説明しようと考えました。
吉野くん 寸劇で発表しようと思ったのは、その時です。
富塚くん 発表の2、3時間前から急いで寸劇をつくりました。ストーリーは単純で、仮面ライダーがショッカーに連れ去られたお姉さんを助けるというものです。僕の役は“仮面ライダー受け身”。受け身でいるうちは変身できず、武器となるコミュニケーションビームを出せません。変身するためには、聞き手が5秒間、こっちを見てくれなければいけない。これは、目を見て話すということにつながっています。そしてみんなが見てくれる⇒それを力に変身し、ショッカーをやっつけて、お姉さんを助ける、という展開を考えました。みんなが興味をもって観てくれて、よかったです。
吉野くん はじめは農家に泊まることが、めちゃくちゃ不安でした。知らない人と話せるのかなと思いましたが、なんとかなるものですね。いつもと違う場所だったからこそ、この体験は、オーストラリア研修旅行でも活かせると思います。
富塚くん ホームステイでは、先生に頼れません。僕も大変不安でしたが自信になりました。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

桜美林中学校
[学校HP]http://www.obirin.ed.jp/
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☎ 042-797-2668
最寄駅/JR横浜線「淵野辺駅」からスクールバス5分。徒歩20分。スクールバス総台数15台(5~10分間隔で随時運行)。「多摩センター駅」からもスクールバス有。入学後6年間スクールバス無料。