私学探検隊

美術展づくりを通じて育む「主体的な学び」への姿勢

SGH指定校として、中高6ヵ年の発展的な学習プログラムに取り組む富士見丘中学高等学校。今回は、中学校と武蔵野美術大学との連携企画について、SGH統括の大島規男先生にお話を伺いました。

―貴校のSGHの取り組みの中で、このプログラムはどのように位置づけられるのですか。

本校のSGH活動の特色は、中学も含め6ヵ年を通したロードマップの設計です。
中1において、学内で調べ学習やPBLの練習を積みます。その後、中2では学外の教育機関や地域の方と交流し、中3では海外研修を行います。3年間で段階的に他者との関わりを発展させつつ、より深い高校への学びにつなげていくのが狙いです。

―今回の武蔵野美大との交流プログラムについて詳しく教えてください。

美術展を作ろう 1年次のPBL型授業において、テーマを決めてオリジナルの美術展を企画しました。段ボールで順路を作り、会場を設計します。

美術展を作ろう
1年次のPBL型授業において、テーマを決めてオリジナルの美術展を企画しました。段ボールで順路を作り、会場を設計します。

今の中2生は、昨年「美術展を企画してみよう」というPBLを体験しました。今回は武蔵野美大とコラボし、本物の美術展を自分たちでゼロから作ります。
6月に美術館の方から、美術展の作り方について講義を受けました。子供向けの展覧会では目線を下げて絵を配置するなど、これまで気づかなかった様々な工夫に驚かされました。
7月以降、武蔵野美大を訪問して作者から作品意図を聞き取り、次にデザイナーの先生を招いてポスター制作の理論と実践を学びました。夏休みの宿題として美術展のポスターを制作。今後、美術展の具体的な設計に進んでいく予定です。

―「自分たちで」というキーワードがありましたが、このプログラムにおいて、生徒さんたちに期待されていることは何ですか。

6人の推進委員会を置き、生徒主体でプログラムの進行をコーディネートしてもらっています。中学という段階では、中々こちらの意図に気づいてくれないこともありますが、皆で協力して困難を乗り越える中で、色々なことを感じ取ってもらえているのではないでしょうか。
現中2から大学受験も大きく変わります。この活動を、新しい教育の形を体現する、一種のモデルプログラムにしていきたいですね。

―ありがとうございました。

富士見丘の中学2年生たちが作り上げる美術展「アイ展」は、11月23日に同校にて行われます。ぜひ足をお運び頂き、生徒さんたちの学びの成果に触れてみるのはいかがでしょうか。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

富士見丘中学高等学校
[学校HP]http://www.fujimigaoka.ac.jp/
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