私学探検隊

さまざまな形の授業を体験していく中で培う 聞く力・コミュニケーション力・発信力

生徒主体で取り組むコラボ授業

理科と社会のコラボ授業。初めに教員同士が各教科の立場から討論を行い、それに続いて生徒たちが意見を言い合っていく。

理科と社会のコラボ授業。初めに教員同士が各教科の立場から討論を行い、それに続いて生徒たちが意見を言い合っていく。

晃華学園の社会科は、いろいろな取り組みを行っています。社会科と別の教科が協力をして行う「コラボ授業」もその一つ。1つのテーマを掘り下げて複数の立場でアプローチしていきます。例えば中学1年生では国語×社会で「アフリカに学ぶ『本当の豊かさ』とは?」、中学2年生では理科×社会で「原発再稼働」について、各教科で学ぶ知識をもとに授業が展開されました。「社会科は正解が1つではない教科。立場が変われば考え方も変わってきます。自分の立場だけで物事をとらえるのではなく、違う立場になって考えることで、物事の見方は大きく広がります」と社会科の佐藤先生は話します。

中2のコラボ授業では、最初に各教科の教員同士が意見を言い合い、討論が行われました。その激しさは生徒が驚くほど。ある意見には反対意見や異なる意見が存在すること、特に立場が変わると物事の見方が変わってくることを目の当たりにします。その後、今度は生徒たちもそれぞれの立場から意見を発表していきます。この授業では、それまで学んできた知識を活かし、自分の持つ知識から何をどう取り出し、まとめ、相手に伝えるかが問われます。これが話す力=発信力を育てます。
こうした力は文章を書く際にも生きてくるのです。そしてこうした授業は聞く力も養います。「自分と異なる意見に耳を傾ける際は、相手の立場を考えることを意識させます。相手の立場を考えることは、他者への理解や受容に繋がります。これは本校が掲げるカトリックの精神に繋がり、授業を通じて“人の痛みが分かる人”になってほしいと思っています」と佐藤先生。
小規模校であるからこそ、他教科との連携もスムーズに行うことができ、こうしたコラボ授業も実現できるといいます。晃華学園の社会科では、このように生徒たちが複数の立場から物事を考えられる工夫を行っています。

興味・関心を広げる授業企業プレゼンや模擬国連も

コラボ授業のほかにもいろいろなアクティブラーニングを行っている晃華学園。高校生では、企業プレゼンなどが行われています。
これは生徒たち自らが会社を起業するとして、経営形態、企業名、ビジネスプラン(商品のサービスや内容、ターゲット)などを話し合い、プレゼンテーションを行います。生徒たちは1人100万円の投資額を持ち、全企業のプレゼンを聞いてどこに投資するかを決め、一番投資額を集めたグループが優勝となります。これまで消費者として「買う立場」だった生徒たちが「売る立場」になって本気で取り組んでいきます。
「必要な物を必要とする人に、どうやって販売していくかを考える中で、相手の立場を考え、売る側も買う側も幸せになる方法を探っていきます」。また、模擬国連(生徒が各国の大使を任され、国連の会議と同じように議論することで国際問題への理解を深める)に関する活動も行っています。
すべてに通じるものは、自分以外の立場を理解し、物事を多角的にとらえさせる工夫です。そうすることで新しい見方や考え方を理解でき、他者を受け入れることができます。こうして、社会で必要とされるコミュニケーション力(発信力、聞く力)が、カトリックの教えとともに、晃華学園の生徒たちに培われていくのです。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

晃華学園中学校
[学校HP]http://www.kokagakuen.ac.jp/
〒182-8550 東京都調布市佐須町5-28-1 Tel.042-482-8952
最寄駅/
京王線「国領駅」・JR「武蔵境駅」から正門までスクールバス。京王線「つつじヶ丘駅」・「調布駅」からバス「晃華学園」下車、徒歩5分。JR「三鷹駅」からバス「晃華学園東」下車、徒歩5分。

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