私学探検隊

緑豊かな雑木林を日常的に散策。 抜群の環境を生かして四季折々の植物を観察し、 学び、知恵を身につける

まもなく創部50年

多摩丘陵の豊かな自然に囲まれた共立女子第二中学校。開放感ある広大な敷地の周囲には「迷子になりそうなくらい広い」雑木林があり、アナグマやキツネ、タヌキ、キツツキやオオタカなどの生き物たちも生息しているのだとか。そんな豊かな自然環境を生かして活動するのが「野外研究部」です。
「野外研究部は、学校が創立してから3、4年目にできました。本校創立当初は建物が3つしかなく、周囲は畑や野原、ヒバリの鳴き声が聞こえる、いまよりもさらにのどかな環境だったようです」と教えてくれたのは、顧問で生物の先生でもある松本重樹先生。創部から50年近く経った現在でも、年に一度はOG会が開催される歴史あるクラブです。

季節ごとに楽しみな活動が盛りだくさん

のんびりと歩きながら尾瀬の植物を観察

のんびりと歩きながら尾瀬の植物を観察

野外研究部のフィールドは、学校の周囲の雑木林。雑木林の散策を核に、季節ごとに多彩な活動を行っています。たとえば春は野草を天ぷらにしたり、春の七草について学んだり、大島桜の葉を桜餅用に漬け込んだり…。「桜餅の葉は塩漬けにするのですが、その際、酢を少し入れます。これがとてもおいしいのです!」と松本先生。さらに、春休みに伊豆下田で合宿。ここではウニの受精などについても学びますが、海藻(そう)や貝などの海の幸を入れた海藻鍋を作るのも恒例で、生徒も楽しみにしている名物イベントです。
夏休みには尾瀬に3泊4日の合宿。尾瀬を歩きながらさまざまな植物を観察して学び、日光にシカが増えた理由についても考えます。
秋の文化祭では、来場者と一緒にコケ玉や葉脈の標本を作ったり、藍染も行います。さらに、来場者に雑木林をガイド。また、部員の入部理由のトップになるほど人気の「干し柿」や「焼きいも」ですが、「干し柿では皮の役目について学びます。焼きいもではさまざまな食材を持ち寄り、“工夫して焼くこと”に注意し、どの食材をどのようにして焼けばおいしく焼けるかを考えながら焼きます」(松本先生)
広葉樹の葉も落ちる冬は、学校内にある樹木のラベル貼りも行います。同校では理科の授業でも学内を散策。その際、役立つのが樹木のラベルです。ラベルには「名前」「科目」「特徴」を書きますが、「部員には“読んで楽しめる文章”になるよう指導します」(松本先生)
さらに、松本先生は学内を散策した後、エッセイを書かせたい、そして、それを文化祭で発表したいと考えています。
「野草を食べたり、焼きいもをさせてくれたり、そんな活動を認めてくれる学校にも感謝しています。生徒には自然を大切にし、それを生かす知恵も身につけ、穏やかで優しい、自然と調和できる人間に育ってほしいです」(松本先生)
自然好きで好奇心旺盛な受験生のみなさん、要チェックです!

 
おもな活動

活動内容
合宿(伊豆下田)/野草を食べる会/桜餅作り/タケノコ採り など
合宿(尾瀬)/文化祭準備(コケ玉作り・校内ツアーの勉強) など
秋の七草/紅葉の離層の観察/干し柿について学ぶ など
焼きいも/校内の樹木のラベル貼り/雪の研究 など

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

共立女子第二中学校 
[学校HP]https://www.kyoritsu-wu.ac.jp/nichukou/
〒193-8666 東京都八王子市元八王子町1-710
Tel.042-661-9952

最寄駅/
スクールバス:JR中央線・京王高尾線「高尾駅」から15分、JR中央線 八高線 横浜線「八王子駅」から20分。

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