私学探検隊

初めての連続が自分を変える大自然と異文化に触れる体験

生徒が自分で体験する英語・国際理解教育

桜丘中学校の英語教育の中には、バラエティに富んだ海外交流プログラムがあります。生徒が希望や目的に合わせて選択し、自ら体験することで、語学学習への取り組み方にも変化が出てくるといいます。英語科の清水美子先生は「さまざまな海外研修プログラムを体験することで生徒たちの意識が変わります。それまで英語が苦手だと思っていた生徒が、思っている以上にコミュニケーションが取れたことで英語に興味を持ったり、英語が得意だと思っている生徒が思うように自分の意見が伝わらないもどかしさを感じて、もっと頑張って学びたいと意欲が出たりと、語学学習に対するモチベーションがそれぞれ上がっているように感じます」と話します。
海外研修は、自分の目で見て、触れて、肌で感じることの連続。実際に海外で生活し、学ぶ経験は、生徒たちの知的好奇心をかきたて、〝知らなかったことを知る”ことで新たな発見や気づきがあることを実感させます。

姉妹校への短期留学で異文化に触れて新しい発見も

桜丘中学校では中学3年生のときに、イングリッシュキャンプを行っています。これは、2泊3日の期間、日本にいながら英語だけで生活するというもの。ネイティブの先生が6名同行し、授業だけでなく生活すべてを英語で行います。「環境を変え、英語だけで生活するというルールのもと、生徒たちは四苦八苦しながらも新しい学びを体験します。5~6人のグループにネイティブの教員が1人ついて学習や活動を行い、それまでネイティブの教員と会話することが少なかった生徒たちも、必然的に英語で伝え、聞く経験をする貴重な機会となっています」と清水先生。
キャンプのメインは英語劇を仕上げること。ストーリーを考えたり、大道具や小道具などを作ったり、英語で表現したりと、協力し合って、一つのことを成し遂げる大変さ、大切さも学びます。
英語で表現するため、ネイティブの先生に質問したり、指導を受けたりしながら、授業で学ぶのとは違った英語を生活の中で〝使う”体験も。こうした機会を経て、オーストラリアでホームステイをしながら、姉妹校で学ぶ9日間の海外交流に旅立ちます。
さらに深く異文化に触れ、英語を学びたいと希望する生徒は、ほかの生徒より早く出発して行う短期留学も用意されています。

イングリッシュキャンプ (全員参加 3日間)

英語しか使わない2泊3日は海外研修前の基礎力固めの場。授業だけでなく生活全般で、英語で話し、英語を聞いて理解することで、海外での生活の準備にもなっています。

希望者対象の海外研修で異文化と語学をより深く学ぶ

桜丘中学校の一学年は50余名。その中から数名が選考会で選ばれ、オーストラリアへ先に出発し、約2週間の短期留学を体験します。
「オーストラリアの自然に圧倒されました。ホストファミリーとの出会いはとても貴重で、これまで知らなかった異文化に実際に触れることができ、自然体験や現地の学校での生活など本当に行かなければ経験できなかったことばかりでした」と2017年度に参加したS・Hさんは話します。同じく参加したR・Mさんは「英語で海外の人とコミュニケーションを取りたいと思って参加しましたが、英語で話し、伝えることの大変さと楽しさを実感しました。日本語を学んでいる生徒とはお互いに英語、日本語を教え合ったりして、すごくいい経験ができました」。ほかにも「日本で調べるだけではわからないことを自分の体で体験できたのは本当に貴重でした」と話すのは参加者のS・Iさん。3人とも目を輝かせて語る様子に充実した3週間を過ごしたことが伺えます。

オーストラリア異文化体験旅行 (選抜留学 14日間+全員参加 9日間)

姉妹校の授業では、現地の生徒と一緒に勉強。コミュニケーションを取る手段ももちろん英語のみ

姉妹校の授業では、現地の生徒と一緒に勉強。コミュニケーションを取る手段ももちろん英語のみ


選抜された数名は2週間の短期留学後、ほかの生徒たちと合流してさらに1週間過ごします。ホームステイをしながら、姉妹校の授業に参加したり、自然体験学習を行ったりします。

自分の英語力を知ることで次の目標が見えてくる

そんな3人が口をそろえるのが、オーストラリアの自然のすごさ、英語でコミュニケーションを取る難しさともっと英語で通じ合いたいという気持ち。満天の星空やジャングルのような大自然、乗馬体験や透明度の高い海、自然災害の怖さなど、東京では体験したことのない自然を感じられたといいます。
そして、英語で生活する中で、普段の授業では使わない単語や表現に戸惑いながら、ホストファミリーや学校の友達と親しくなるほどにもっとスムーズに話をしたい、思いを伝えたいという気持ちになったそう。また、「授業中に横になったり、授業に遅れてきたり、音楽を聴きながら受講している生徒がいることにも驚きました。それでも勉強したいという意志があるので、勉強はきちんとして、成績も優秀。集中力がすごいし、やる気があるから許されていることだと思いました」と、独特の授業スタイルに驚いたとも話します。
海外での体験に感激する一方で、日本の良さにも気づいたといいます。「日本で当たり前だと思っていたことが海外では特別なことだったとか、日本の食事がおいしいとか、本当に気づかなかった日本の良さを実感できたのもいい経験でした」とS・Iさん。
全部で約3週間という限られた時間でしたが、研修に参加した3人は次の目標をしっかり見つけて帰国しました。中学3年生でのこうした研修が生徒たちにもたらす影響は大きく、高校での語学学習、大学での専攻、将来の進路などを考える上で、海外で異文化に触れたこと、さまざまな体験、交流、経験は生徒たちに新たなきっかけを与えているのです。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

桜丘中学校
[学校HP]https://sakuragaoka.ac.jp/
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