私学探検隊

理科の実験回数を増やし、論理的思考力を伸ばす

実験が多い理科の授業体験しながら理解を深める

4、5人のグループで実験に取り組むため、一人ひとり、自分のやるべき役割がある

4、5人のグループで実験に取り組むため、一人ひとり、自分のやるべき役割がある

桜丘中学校の理科では、実験の時間を多く設け、生徒が自分たちで体験することを大切にしています。「昨年までは授業で学んだ後に、実際に実験をしていました。教科書で学んだことが本当にそうなるのか、実際にやってみることで、どういう結果が出るのかを体験し、理解を深めていきました。今年は、先に実験を行うようにしています。自分たちが行っていることがどんな結果につながるのか、しっかり観察して、気づいてもらうことが目的です」そう話すのは、理科の金井庸青先生。
授業を聞いてから実験をすると、どうしても授業で聞いた結論を意識してしまうそう。そこで、失敗しても、教科書通りにならなくてもいいので、「とにかくやってみて、見たままをしっかり観察する」ことに重点を置くと言います。「うまくいっても、失敗しても、どうしてそうなったのか、理由や原因を生徒に考えさせています。“どうして”“なぜ”を常に考えることが大切なのです」。
一方で、授業でしっかり学んだ後に取り組む実験もあります。「きちんと知識を持ってから実験でそれを再現させるという流れが大切になる場合もあります」と理科の辻本正明先生は話します。題材や狙いによって、実験を先にするのか、後にするのか見極め、いずれの場合も生徒が自分たちで体験し、観察し、考察する機会を作っているのです。

大切なのは「気づき」自分で考えるきっかけに

桜丘ではiPadを使った授業を行っていますが、実験でも活用しています。「iPadで実験を録画したり、写真に撮って発表に使ったりしています。実験で気づいた疑問を調べることもあります」と辻本先生。
自分で気づいたからこそ、より深く知りたいと思えます。そして、自分たちで実験したことを、発表するために、自分たちの言葉でまとめていきます。この工程も学びとしては大切。「自分の言葉で表現し、人に伝えるというのは、勉強以外でも必要なスキル。理科の実験を通して、そうした体験を繰り返しています」(金井先生)。
また、グループで行うことで、自然と役割分担をし、協力し合うのも実験のいいところ。受け身の授業でなんとなくわかった気持ちになってしまうというのとは逆で、全員が自分の役割を果たしながら、見て、触って、体感するからこそわかることがあり、記憶にも残ります。
実験は「興味の幅を広げる場」だと金井先生は話します。自分でやってみることで気づくことがあり、それが興味関心につながります。うまくいけば成功体験になり、失敗してもそこから学ぶことが必ずあり、次に生かせます。日常生活に生かせる体験が詰まった理科の実験が生徒たちに「気づき」のきっかけを与えているのです。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

桜丘中学校
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