私学探検隊

表現力と協働する力を学ぶ ! 中学生の学年劇

今年で4年目。立正祭の注目企画に成長
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毎年秋に行われる立正祭(文化祭)は、クラスやクラブによる展示や飲食などの企画で彩られる行事です。その立正祭の名物企画として評判を集めているのが、「中学生による学年劇」です。本番での堂々とした表現力はもちろん、準備の過程で育まれるチームワークについて、第1回から関わられている朝倉先生に伺いました。

役割を与えられる劇から生徒が決めていく劇へ

「中学生の学年劇は、現在の高1が中1のときに始めました。当時の中学生は、クラブでしか立正祭に参加していなかったため、中学生の行事として打ち込めるものをと考え、演劇を選びました。学年の出し物なので、役者でも裏方でも、全員が必ず何かの役割を担います。そのため、1学年3クラスを2つに分け、同じ演目を演じる形式をとっています。
劇の題材は、中1は毎年『白虎隊』です。1学期の林間学校で福島を訪れるため、その学びを深める機会としています。中2以降は、生徒たちの意見を聞きながら演目を決めます。1度、劇づくりを経験すると、中心となる生徒たちがおのずと出てきます。彼らの『今度はこういうことをやりたい』という意見をもとに、演目や配役、台本を作っていくため、学年を追うごとに作品はよりグレードアップしていきます」

劇の練習のために、苦手科目の小テストも一発合格!
仲間のために頑張る力も自然と育つ

学年劇を通じ、生徒たちの成長を感じる部分を、朝倉先生はこう話されました。
「まず、役者の生徒たちは、100名近くのお客さんの前でセリフを言うことになるため、度胸もつきますし、一皮むける印象があります。裏方の生徒も、各自の役目から劇に貢献しようという姿勢が見られるようになります。『ハイスクールミュージカル』を上演した際に、音響担当の生徒が、アメリカの学校のチャイムの音を入れたいからと自ら調べて取り寄せたことがありました。自分の役割を突き詰め、行動を起こしてくれたことが嬉しかったですね。
さらに、苦手科目で追試の常連となりがちな生徒であっても、放課後の劇の練習に遅れないためにと、小テストの合格率が高くなるのには驚きました。周りの友達に迷惑をかけちゃいけない、と、他の人のために頑張る経験ができているようです。
私たち教員にとっても、英単語や漢字が苦手でもセリフ覚えは得意だったり、普段はおとなしくても劇の準備では先頭に立って指示を出していたりするなど、生徒の新たな良さが発見でき、日々の声かけに活かしています」
準備中には、メンバーの足並みがそろわなかったり、衝突したりすることもある、と朝倉先生。そのような時は、「良い作品を創るのが第一優先。そのためには、自分の都合や思いを我慢しなければならないこともある。それがチームで何かに取り組む上で重要なことだ」と指導されるそうです。
クラスを超えた友人と1つのものを短期間で創り上げる学年劇。文化祭でのこの取り組みが、生徒たちの協働する力、コミュニケーション力を自然と育てていると実感しました。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

立正大学付属立正中学校
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