私学探検隊

2019年春、東大合格者数過去最高に。 進学実績が好調な理由、その背景に迫る!

2019年、東京大学への現役合格者は7名と過去最多を記録(うち1名は同校初の推薦での合格)、そのほかの国公立大学や医学部、難関私大への合格者も多数輩出した桐光学園。好調な進学実績の背景にある同校ならではの教育とは? ともに英語科で入試対策部長の三浦敏行先生と進路指導部長の武井大先生にお話を伺いました。

男女別学600もの講習など大規模校ならではのしくみ

男女仲良く活動する生物部

男女仲良く活動する生物部

中高合わせて3000名の生徒が在籍する大規模進学校であるのと同時に、「面倒見主義」を掲げる同校の大きな特徴は「別学」。校舎と授業は男女別、委員会やクラブ活動、行事は男女一緒で、協力し合って活動しています。
「別学にしたのは男女の特質を考えてのことです。たとえば、男子は自信をもって行動できる一方、少しアバウト。女子はコツコツと努力を重ねますが、心配性な部分も。また、数学の問題を解く際、男子は素早く解き、女子は丁寧に取り組みます。したがって、男女では指導法が異なるのです。たとえば、私は英文法の授業では、ノートが大雑把になることもある男子にはプリントを冊子にしてまとめ、ノート作りに励む女子には板書を色分けし、かわいいシールも用意するなど工夫をしています」(三浦敏行先生)
三浦先生は、鉄道研究会の男子部員に別学や学校生活について聞いたことがあったとか。すると、「共学だったら別のグループになりそうなサッカー部のキャプテンと毎日昼食をとるなど、楽しい学校生活を送っています。これも別学の良さだと思います」と答えてくれたそうです。
「大規模校で別学だからこそ、多くのしかけが用意でき、多様性を認め合える。その中で自分の居場所を見つけ、互いに高め合っていけるのが本校の良さです」(三浦先生)
2人担任制で女子クラスには必ず一人は女性の先生を配置し、思春期の女子の心の成長にも寄り添います。
「本校は専任教員が81%と専任率が高く、これがきめ細かい『面倒見主義』の根幹となっています」(三浦先生)
600にも及ぶ講座を受け持つのは主に専任の先生方です。
「中学生は国・数・英の3教科の成績上位者が指名される『指名講習』のほか、定期試験後のテストフォローなどがあります。高校生だと『大学別』や『実力別』の入試対策講習(国公立二次対策古典添削や理科東大対策講習など)をはじめ多種多彩な講座があります」(武井大先生)
このような講習のおかげで、ほとんどの生徒は学校だけの勉強で大学入試に挑めるのです。
また、クラブ活動も活発な同校。「東大に合格した生徒も、ほとんどが高3の5月から7月までハンドボール部や弓道部などで積極的に活動していました」(武井先生)

合格者名の発表や『合格体験記』も刺激に

合格者は生徒の承諾を得て、大学名と名前が校内に張り出されます。さらに、毎年『合格体験記』という書籍(非売品)も発行されます。
「これらも後輩たちに刺激を与え、モチベーションアップにつながっているようです」(武井先生)
大規模校ならではの多彩なしかけと、一人ひとりに対する面倒見の良さ……。これらが生徒の志望校をめざす原動力になっています。

「大学訪問授業」にも注目

独自の進路指導の一つに「大学訪問授業」がある。これは各分野の第一線で活躍する方を招いて講義をしてもらうというもの。この授業で生徒は、学び続ける大切さに気づき、進路や大学選択について考えるきっかけも得る。5月25日の「大学訪問授業」の先生はノンフィクション作家の沢木耕太郎さん(写真)。立ち見も出るほど大盛況だった。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

桐光学園中学校
[学校HP]http://www.toko.ed.jp
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