私学探検隊

来年度から男女共学化 多様な人々と協働できる主体性のある人を育てます

これまで中学生のみ男女別学としてきたかえつ有明中・高等学校が2020年度の新入生から中学も共学へと移行します。校長に就任して4年目の小畑秀文先生に男女共学化の経緯や、同校の教育方針、活躍する在校生などについてお話を伺いました。

男子と女子が協働してこそのダイバーシティー

ツバルを実際に訪ね、ボランティア活動を行った生徒と現地の子どもたち

ツバルを実際に訪ね、ボランティア活動を行った生徒と現地の子どもたち

「本校はこれまで男女の発達の違いに着目し、発達段階に応じた教育をしたいという理由から中学生の間はクラスを男女別にしてきました。しかし、グローバル化が進む中でダイバーシティー、つまり多様性を受け入れることが重要な時代となってきました。そこで、男女の違いを含めた多様性を受け入れることのできる価値観を養うため、共学化を実施することになりました」と小畑先生。男女がお互いの違いを受け入れ、協働することはグローバル社会の一員として活躍できる人になるためにも必要な要素のひとつです。一方、同校は在学生の4分の1が帰国生であり、留学生も受け入れているグローバルな環境です。男女の違いを受け入れることはもちろん、さまざまな背景を持ち、さまざまな国で暮らした経験のある帰国生や留学生たちと価値観を共有することにより、国際社会で活躍できる人材を育成しています。

ディープラーニングが主体性のある人を育てる

同校では、2006年からアクティブラーニング型授業を導入。そこからさらに深い学びを得るディープラーニングに取り組んでいます。これは思考力・判断力・表現力を身につけることが目的です。「ディープラーニングを実践するためには知識を与えられるのを待つのではなく、自分から掴み取るという主体的な姿勢が重要です。本校にはそれを実際に形にして成果を表している生徒がいます」と小畑先生は話します。
例えば、現高3の男子生徒3人は昨年、オセアニアの小さな島国・ツバルに関心を持ちました。この国は地球温暖化の影響で海面が上昇し、いずれ沈みゆくといわれています。また、大量のゴミが山積しているという問題もあります。3人は一度自分たちの目でツバルを見て、何か行動を起こしたいと思い、クラウドファンディングで渡航費を募ります。そして高2の夏休みにそれが実現し、ツバルに渡り、現地の小学生にゴミ問題をテーマにした授業を行ったり、首相官邸に招かれ、首相と懇談したりと有意義な1か月間を過ごしました。また、別の高3の男子生徒はイギリスのオックスフォード大学主催の哲学小論文コンテストに応募し、見事に入賞を果たしました。英語で論文を書くだけでも難しいイメージがありますが、彼は「自分の心情を誤解されることがあるか」という難解なテーマに取り組み、入賞だけでなく、部門別の最優秀作品という優秀な成績をおさめました。この生徒は現在受験生で、海外の大学も視野に入れているそうです。
同校の教育理念「生徒一人ひとりが持つ個性と才能を生かして、より良い世界を創り出すために主体的に行動できる人間へと成長できる基盤の育成」は小畑先生の校長就任後に制定されたものです。この理念の通りに成長している生徒が次々に登場し、今後がますます楽しみです。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

かえつ有明中学校
[学校HP]https://www.ariake.kaetsu.ac.jp/
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