私学探検隊

目標を定め、それに向けてやるべきことを記録し結果を振り返る「生活記録ノート」の習慣化

探究心を磨き自ら学びを深める教育

毎日記録を続けていくことで、手帳でPDCAサイクルを回し、自分の未来予想図をつくることができるように

毎日記録を続けていくことで、手帳でPDCAサイクルを回し、自分の未来予想図をつくることができるように

「高い志」と、「豊かな学力・体力」を身につけることを教育目標としているのが、大宮開成中学校です。6年間の一貫教育というシステムを生かし、中学校では調べ学習を通してものごとを考える力を養います。高校では、中学で身につけた「探究心」をさらに磨き、そこからどうやって自分の力を社会で生かしていくかを考えていきます。
「探究心を育てる環境にあることで、生徒たちは自らの知的好奇心をさまざまな形で自由に深めていきます」と、中学主任の越阪部(お さか べ)晋先生。理科・数学・情報という複数分野で技を競う「科学の甲子園」や、株式体験プログラムの「日経ストックリーグ」などへの積極的な参加もその一例といえるでしょう。

「生活記録ノート」で逆算して計画・実行・振り返り

自立した探究心の育成に欠かせないのが、同校が創立以来続けている「生活記録ノート」です。現在使っているものは、教員が考案したオリジナルフォーマット。生徒の成長に合わせて必要なスキルを得られるスタイルとなっています。
中1~2はA4サイズの「プライドノート」、中3~高2は手帳サイズの「フォーサイト」。日々の学習や生活の予定を立てて記録し、担任に定期的に提出します。その目的は、“逆算して計画を立て、実行する力”をつけること。
最初のステップとなる中1、中2では、帰りのHRで翌日の提出物や宿題、自分で学習する内容などを記入。日々の小テスト対策では、何をどのくらい勉強するか、その結果と合わせて記録。定期テストも21日前から、学習予定を記録できます。目標を立てて、そこに向けて何をどれくらいのスケジュールでこなせば達成できるのか毎日記録し続けることで、少しずつ計画を立てて実行する力がついてきます。

生徒・教員・保護者のコミュニケーションツール

「中1、中2は1週間ごとに保護者にチェックしてもらう欄もあります。教員はもちろん、保護者にとっても、ノートを介して生徒の様子がよくわかる。生徒、教員、保護者のコミュニケーションツールとしても、とても大きな効果を果たしていますね」と関根隆夫先生。
ICTなどを活用して生徒の生活記録をとる方法もありますが、「ICT化が進んでも、このノートだけはアナログにこだわりたい。そこは時間も手間も惜しみたくないですね」と越阪部先生。「同じような文章でも字体に生徒の心境が見えたり、紙とペンだからこそ素直に書けることもあります」と語ります。
中1、中2でしっかりと逆算して計画立てる基礎を習得することで、中3以降はスムーズに「フォーサイト」へと移行。自分の目指す未来のために今やるべきこと=学習計画を立てて実行し、足りない部分を見直す作業ができるようになります。
「最初は要領よくできない子たちも、毎日コツコツと続けていくことで、必ず頭が切り替わり、思考が変わっていきます」(関根先生)
「ものごとを逆算して次にすべきことを理解することは、大人になってからも必要とされる力。それを中高でしっかり身につけることが、人間力のひとつとなります」(越阪部先生)

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

大宮開成中学校
[学校HP]https://www.omiyakaisei.jp/
〒330-8567 埼玉県さいたま市大宮区堀の内町1-615 Tel.048-641-7161
最寄駅/
JRなど「大宮駅」徒歩19分または国際興業バス7分「天沼町(大宮開成中学・高等学校前)」。登校日朝にはノンストップ直行便あり。

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