私学探検隊

好奇心を突き詰めて、宇宙へとつなぐ夢!生徒の心を動かす卒業生の特別講演会

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2014年に打ち上げられ、世界で初めて小惑星リュウグウでの探査を行った宇宙探査機「はやぶさ2」。リュウグウでの様々なミッションを終え、現在は今年12月に地球に戻ってくる帰路にあります。この「はやぶさ2」のリーダーとしてプロジェクトマネージャーを務めるのが、桐朋高校OBの津田雄一さんです。進路企画と特別講座「現代天文学入門」とのコラボ企画として、8月に桐朋中高生向けにzoomでJAXAにいる津田さんとつないで講演会が行われた様子をお伝えします。
桐朋高校を卒業した後、東京大学で航空宇宙工学を学び、博士課程を卒業してからJAXAの研究職についた津田さん。はやぶさ、イカロス、はやぶさ2など様々な宇宙探査機の開発や設計に携わってきました。小学生の時アメリカのヒューストンのNASAで初めてスペースシャトルや内部を見学した時の衝撃や、その後、宇宙への興味や関心を深めていった出来事や体験を話してくれました。

桐朋の学校生活で一生の仲間と出会えた

中でも、桐朋高校での3年間がいかに津田さんにとって大事な糧となったのかという話に生徒たちは今の自分と重ねて聞き入りました。
「高校入学時は、数学のテスト30点台をとったりして、勉強についていくのが大変で必死でした。でも、軟式テニス部やクラスの友人たちとめぐりあうことができました。今でも連絡をとっている仲間ばかり。一生付き合える、かけがえのない友達が桐朋でできました」
宇宙についてもっと突き詰め、航空宇宙工学を目指そうと決めたのもそうした高校の仲間たちと日々やりたいことや興味を語り合った結果。そうした仲間と環境が、桐朋の魅力だと津田さんは話します。
「桐朋は、生徒たちの自主性を重んじてくれますが、最初はルールがないことに驚きました。しかし、その中で創造力を羽ばたかせると共に、自分たちを律し、自由と制約の境を学びました。人としての生き方が身についた時期でしたね」

興味は多くていい
好奇心を突き詰めて

はやぶさ2のミッションや様々な危機や苦難をチームで乗り越えてきた話も共有してくれた津田さん。講演が終わった後も参加した多くの生徒達から次々に手が上がり、熱心な質問が途切れることはありませんでした。生徒たちの好奇心から湧き出す真っ直ぐな質問に、一つ一つ答えてくれました。そして、母校の生徒たちにメッセージを送りました。
「自ら動いた中から、夢は生まれます。私はものづくりが好きで、宇宙にもずっと興味がありました。そして、小学生の時に見たスペースシャトルの組み立てのように、多くの人と協力して1つのものをつくるというチームワークにも惹かれ、宇宙開発がやりたいと思い、今の道につながりました。いろんなことに好奇心を持ち、気になったらとことん突き詰めてみることを大事にして下さい。将来が見えない中高生の時期だからこそ、役に立たないことでも何でも興味を広げ、やってみる。好奇心と仲間とのチームワーク、それが桐朋時代も今も大事な核になっています」

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

桐朋中学校
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