私学探検隊

プレゼンテーション力をつけ、国内はもちろん、海外でも活躍する生物部

輝かしい実績から同校を代表する文化部へ

動植物に囲まれた部室が活動場所。少数だが、女子部員も在籍している

動植物合わせて約200種を飼育
動植物に囲まれた部室が活動場所。少数だが、女子部員も在籍している

「日本水産学会」や「日本魚類学会」などが主催する発表会で金賞や最優秀研究賞など、数々の実績を残している浦和実業学園の生物部。部員は「水生物」「小動物」「植物」の3つの研究班に分かれて活動。おもな研究内容は「マダイの色揚げ」や「ヒラメの養殖」、「外来種のカラドジョウ」といったもので、水産業に役立つものから環境問題まで多岐にわたります。さらに、生物部は活動をツイッターで発信しています。9月某日、活動を見学、取材させていただきました。
生物部の部員は48名。部室には育てている生き物や植物が入った水槽がズラリ。そんななか部員のみなさんは調べ物をしたり、レポートを書いたり、部員同士で話し合ったりしていて、活気に満ちていました。
毎日の活動で必ず行うのが、研究経過の発表とその後の質疑応答です。見学した時は、歩行虫の研究をしている生徒が発表をしていました。
顧問の橋本悟先生は、「挨拶する、嘘をつかないといったこと以外は、生徒たちの自主性に任せています。そのうえで、彼らの眠っている才能をいかに引き出してあげるかを考えています」と言います。
ちなみに、歩行虫の数を調べることは、土壌の豊かさを知ることになるのだとか。土壌の問題は国際的に問題視されているそう。そのため、国内と海外の学生が連携して共同で研究をする調査プロジェクトにも参加しています。
「先日はマレーシアやシンガポールの高校生とオンラインで英語でディスカッションしました」(橋本先生)

研究者、学芸員、教師…。生物を通じて描く夢

部長の大瀧颯祐くん(高2)、副部長の小川莞生くん(高1)、池田拓史くん(高2)、湯谷哲也くん(高2)に入部理由と研究テーマ、将来の夢について聞きしました。
大瀧くん 生物部のことは小学生の頃から知っていて、「生物部があるからこの学校に入る!」と決めていました。僕は水生物研究班で、マダイやヒラメの研究をしています。将来はいまの研究をさらに追究し、水産業の役に立ちたいです。
小川くん 僕は昆虫など生き物が好きで入部しました。いまは歩行虫を研究しています。将来の夢はフィールドワークを中心とした研究者で、絶滅危惧種に関わっていきたいです。
池田くん 中学生の時はハンドボール部でしたが、魚が好きだったので高校生になってから入部しました。水生物研究班で、大瀧くんや湯谷くんとマダイの研究をしています。説明したり、紹介したりすることが好きなので、将来は学芸員になりたいです。
湯谷くん 僕は子どもに教えたりすることが好きです。生物部ではイベントなどで小学生にも教えたりする機会があるのですが、小学生に説明するときは工夫が必要です。たとえば、カエルの変態は、特撮ヒーローの変身にたとえるなど…。そんな経験もあり、将来は小学校の先生になって子どもたちに生き物のおもしろさを伝えたいですね。
同じ生物部員でも夢はさまざま。ただ、みなさん、とても自信にあふれていて、生き生きとした目をしていました。これが生物部での活動の成果なのです。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

浦和実業学園中学校
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〒336-0025 埼玉県さいたま市南区文蔵3-9-1 Tel.048-861-6131
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