私学探検隊

真理を探究できる人を育てる、 光英VERITASの「革新と伝統」

光英VERITASは、この春、無限の可能性を秘めた2期生を迎えて、キャンパスが華やいでいます。ダイヤモンドをかたどった校章には、原石の状態から自身で磨きをかけていこうというメッセージが込められており、新入生は日々理解を深めながら、新鮮な気持ちで学校生活に取り組んでいます。
世の中の変化に対応するために教育を刷新し、昨年、新たなスタートを切った同校が、1期生の募集から受験生をもつご家庭に受け入れられた背景には何があるのでしょうか。生徒との対話に時間を費やし、文化の醸成を図る校長の川並芳純先生に、同校の理念に基づく教育や、将来のビジョンなどについて伺いました。

未来をつくる人たちへ。
一緒に真理を探究し続けよう

グローバル化が進み、個人や社会の価値観が多様化・複雑化していく社会で求められているのは、新しい価値を創造する力や、その価値を他者と協力して世の中のために役立てる力です。
そうした世の中の変化に対応するために、同校は「地球を守る自覚と実践力のある次世代リーダー」をコンセプトに、人・社会・自然に貢献できる力とは何か、その力をいかに育てるかを観照して、独自の学校づくりに取り組んでいます。
教育ビジョンは「光英VERITAS」という校名に凝縮されています。VERITASはラテン語で「真理」という意味です。「真理」を探究し続ける学びによって、光輝く、英知に富んだ人づくりを実践します。
「真理を探究し続ける学びは、従来の『答えを求める学び』ではありません。『問いを持つ学び』です。生徒が『なぜだろう』『不思議だな』と思ったことを、自分で解明していきます。そのプロセスを振り返ることにより新たな問いが生まれます。1つの学びが新たな学びにつながっていくおもしろさに気づくことが、真理を探究し続ける学びの扉になると考えて、探究的な学びを軸とする独自のメソッド『ヴェリタス・トルネード・ラーニング』を構築しました」
課題発見から課題解決に至る探究学習のプロセス〈①テーマ設定→情報収集・分析②課題発見→解決策の策定③発表・表現、プロセスの評価〉を、6年間、継続的に、教科学習だけでなく、学校行事や部活動、委員会活動など、学校生活のあらゆる場面で繰り返すことにより、学ぶ力を伸ばして進化していくメソッドです。
川並校長は、この春に入学した2期生に、真理を導き出すために必要なものとして6つのアイテムを授けました。それは「科学的にものを見る目」「的確な情報を嗅ぎ取る鼻」「相手の声を聞く耳」「論理的に考える頭」「共感できる心」「相手の心に届く声」です。
「いずれも五感にかかわるものです。これらを6年かけて磨くことによって、皆が見過ごしていることや知らないことに気づける人になれます。ただし、生徒が真剣に全力で磨かなければ、真理を導き出す武器にはなりません。私が時々1年生の教室に足を運んでは、学校の歴史や光英VERITASの学びに関連づけて、1年生が興味を持ちそうな話をするのは、そのことに気づいてほしいからです」
それが「生徒の、生徒による、生徒のための学校づくり」という合言葉の真意です。光英VERITASをつくるのは、生徒一人ひとりにほかなりません。
「教員にはティーチャー(教える)、コーチャー(引き出す)、ファシリテーター(支える)という3つの役割があります。日本の学校は長い間、ティーチャーに重きが置かれてきましたが、コーチャーも加味される時代になりました。では本校は、というと、ファシリテーターに重きを置いています。生徒が主体的に学び、独自性を伸ばすには、教員が後方から支える関係が望ましいと考えているからです」
この日、川並校長が着ていたエンジのセーターは、生徒用の学校指定セーターです。そこにも、「そもそも教員は学習の指南役ではない」という考え方があります。
「校門で一礼して校舎に入った時から、教員は生徒の心や価値観などにも影響を与える存在として同じ屋根の下で生活しています。生徒も人として成長することを望んでいるので、その空気を大切にしています」

心の拠りどころとなる、建学の精神と「小笠原流礼法」
「答えを求める学び」から「問いを持つ学び」へ。大きく舵を切り、学校をあげてヴェリタス・トルネード・ラーニングの実践に取り組む同校ですが、それだけではありません。
「本校は人づくりに主眼を置く学校ですから、ヴェリタス・トルネード・ラーニングによって学んだ力を、建学の精神である『和』と結びつけて考えることを大切にしています。生徒は6年間を通して、自分の力を世の中のためにどう活かすのか、ということを考えていきます」
それを同校では『人間社会に役立つ人になる学び』と表現しています。
「光英VERITASの前身である東京聖徳学園の歴史をひもとくと、戦後の混乱期に『和』を建学の精神に掲げて女子教育を始めました。約90年前のことです。それは当時の大勢に反することでしたが、創立者は『和』をもって人々と手を取り合い、女子教育を行うことが世の中のためになると考えたのです。
その信念は、光英VERITASにも引き継がれています。今の生徒にも、自分にとっての『和』を考えてもらい、自分なりの答えをもって巣立ってもらいたいと思っています」
この「人間社会に役立つ人になる学び」のベースとなるのが、中高6年間にわたり、カリキュラムの中で学ぶ「小笠原流礼法」(室町時代から続く武家の礼法)です。
「宗家監修のもと、立ち居振る舞いとともに相手への心づかいを学びます。相手を思いやること、相手の立場に立って考えることが自然と身につくので、人間関係の構築にも役立っています。この授業は本校の大きな特色であり、そこに魅力を感じてくださる保護者の方も少なくありません」
光英VERITASは新しい学校ですが、地に足が着いていると感じるのは、革新的な学びと伝統的な学びがバランスよく融合しているからでしょう。そこが受験生をもつご家庭に注目を集めている大きな要因だと感じました。

硬式野球部が公式戦初勝利。
部活動でもヴェリタスの学びが生きた

2021年入試より中高で男子生徒の募集を始めて、今年度は4学年が男女一緒に学んでいます。
「運動部のおかげもあり、男子生徒が礼儀正しく落ち着いていて、学内は非常に良い雰囲気です」
共学化に向けて、既存の30の部活動のほかに、硬式野球部、サッカー部、卓球部、模擬国連部、ディベート部を新設しました。同校の魅力の一つである広々としたキャンパスでは、打ち込めるものを見つけた生徒たちが、日々真剣に全力で活動に取り組んでいます。
「文武両道を前提としているので、活動時間は15時30分~17時30分です。その後、19時まで自習室を使うことができるので、運動部の生徒は特に日々の勉強を学校で終わらせてから帰宅することを推奨しています」
昨年、初の公式戦となる夏の千葉県大会で、初勝利をあげた野球部(舘野文彦監督)も例外ではありません。
「延長12回に一挙に6点を奪い、『1年生チームが勝利』とメディアに大きく取り上げられました。そこでも文武両道の実践に注目が集まりました。何よりもうれしかったのは、彼らが野球でヴェリタス・トルネード・ラーニングを実践して力をつけたことです。
公式戦で1勝するまでに、週末に1、2試合/日、計23試合、練習試合に臨みました。戦績は3勝20敗でした。彼らは負けるたびに、次はどうやって勝つかを考え、課題を克服するための練習に取り組みました。1つの課題を解決すると、その向こうに次の課題が見えてきます。その課題を解決すると、そのまた向こうに次の課題が見えてきます。そのように学びを進化させての勝利は、ヴェリタス・トルネード・ランニングの考え方が授業の中だけのものではない、ということを示してくれました。
また、選手一人ひとりがチームをつくるという意気込みで練習に取り組み、延長戦を制しました。その経験を学校づくりにも生かしてくれるのではないかと期待しています」
光英VERITASの「生徒の、生徒による、生徒のための学校づくり」は、まだまだ始まったばかりです。仲間と力を合わせて、人として成長しながら自分の独自性を探究する6年間を送りませんか。まずは学校に足を運んで、活気ある雰囲気を感じてください。

人をつくる「小笠原流礼法」
相手を大切に思う心を作法という形で表す「小笠原流礼法」は、光英VERITASでも「人間社会に役立つ人になる学び」の中心に据えられています。中高6年間を通して週1回、挨拶や基本的なマナーを学ぶことにより、相手を思いやる心が育つのが、この授業の特色です。国際社会にも通用する日本文化の体験的な学びに期待してください。
学ぶ力を育てる
「ヴェリタス・トルネード・ラーニング」

使える英語の習得を 目指した、実践的な 授業が魅力

使える英語の習得を目指した、実践的な授業が魅力

「ヴェリタス・トルネード・ラーニング」は、光英VERITASの特色ある3つの学び「英語・グローバル教育」「理数・サイエンス教育」「小笠原流礼法」を主軸に、すべての学習や活動において課題解決のプロセスを繰り返すことにより、基礎と応用、2つの力を同時に伸ばしていく独自メソッドです。

未来を拓くVERITASの学び
【理数・サイエンス教育】
ICTを効果的に使った探究的な学びの繰り返しにより、未来の社会で活躍できる科学的な思考力を身につけます。

【英語・グローバル教育】
グローバル社会で活躍できる英語力の習得に加え、多様な文化や社会、歴史などを理解し、自ら発信する力を育てます

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

光英VERITAS中学校
[学校HP]https://www.veritas.ed.jp/
〒270-2223 千葉県松戸市秋山600 Tel.047-392-8111
最寄駅/
北総線「北国分駅」「秋山駅」徒歩10分。JRなど「松戸駅」・JR「市川駅」から京成バス20分「聖徳学園正門前」。

この学校の詳細情報を見る