私学探検隊

社会で活躍できる人材を育てるICT教育を実践Chromebookでネットリテラシーが向上

一気に進んだオンライン授業

各教科でChromebookによる調べ学習を実践。教員が生徒に配信するための電子教科書も積極的に活用される。

各教科でChromebookによる調べ学習を実践。教員が生徒に配信するための電子教科書も積極的に活用される。

本郷中学校は数年前からICT運用委員会を中心にICT環境の整備を進めてきました。同委員会の委員長でもある技術科の久保一樹先生に、活動内容を伺いました。
「19年に文科省が『(全児童生徒が端末を持ち十分に活用できる環境を目指す)GIGAスクール構想』を発表し、20年の新型コロナウイルス感染拡大で整備が一気に進みました。休校中に生徒全員にGoogleのID・パスワードを配布し動画でオンライン授業を開始。朝夕のホームルームではGoogle Meetを使い顔を合わせて状況を把握しました。ただパソコン環境などにより生徒が授業に参加できないケースも生じていたのです」。
そこで同委員会はChromebook の導入を段階的に進め今年4月に全学年(中1~高3)の配布が完了。久保先生に経緯と活用法を伺いました。
「ネット検索やインストールの制限など管理のしやすさと、価格面を評価しました。オンライン授業は最初に委員会で授業動画のカメラ位置やチョークの色など生徒が見やすいポイントを指示しましたが、数学科でノートに書いて計算するシーンを配信するなど各教科の教員が個々に工夫して授業動画を配信したという経緯です。ネットの不具合や体調などで参加できなかった場合のため授業のアーカイブも行いました」。

Chromebookを適切に活用
対面授業のいまChromebookはどう活用をされているのでしょうか。
「調べ学習が基本で、今後、生徒用の電子教科書の導入も考えています(英語科は導入済み)。また生徒総会はGoogle Meetで開催しアンケート機能で投票も行います。操作スキルは生徒が自発的に吸収しており、デバイスは既に情報を処理する“文具”的な存在になりました。Google Workspaceを使い文章作成や表計算などMicrosoft Officeと同じような操作法が身に付きます。将来、パソコン教室以外で全員がOfficeを使えるデバイスを持つ環境も検討中です。
授業での活用を含めたネットリテラシー全体の向上も重要です。入学後すぐSNSの適切な使い方などについて外部講師に説明を受け、誹謗中傷や著作権の侵害、LINEグループでの仲間外れなどを防ぐためのICT教育にも力を入れています。理想はインターネットを制限する必要がないほどリテラシーが深まることです」と久保先生は語ります。

社会で活躍するためのICT教育
最後に久保先生に改めて本郷中学校のICT教育の目的を伺いました。
「校歌に『国の柱の苗木を育つ』とあるように、社会に出て活躍できる人材を育成するという思いが根幹にあります。そのためには、ネットリテラシーをしっかりと身に付けたうえで情報デバイスを使いこなし、コミュニケーションできる人材として育てていきたいと思っています」。
情報を適切に取り扱う姿勢が重視されるいま、同校のICT教育はその資質を育む目的で行われています。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

本郷中学校
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