私学探検隊

明治大学・納谷前学長の講演と「創発学」

小岩校長と明治大学前学長の納谷先生

――昨春、明治大学と高大連携をした日本学園に、納谷廣美前学長が講演にいらしたようですね。
谷口広報室長(以下略)「高校一・二年の生徒・保護者を対象にし、『未来の日本のために~良い子、強い子、役立つ子~』という題でお話いただきました。熱のこもった講演会でした。『日本学園と明治大学が高大連携する必然性を感じたのは、何よりも目指す教育目標が同じであること、創立からの年数も約一三〇年とほぼ同じ、学校が距離的に近いということもありますが、まずここが重要でした。みなさん、日本学園を創設した人たちの熱い思い・教えや業績を振り返って、ぜひ伝統校の財産をわが人生に生かしてくださいね』と力強く語られました。」

――「未来の日本」を担う人材に必要なこととして(「良い子、強い子、役立つ子」)を挙げられたようですね。
「『既成の知に頼らず、20~30年後、みなさんが社会で生きる時代に、実現する可能性のある未来の知を切り開いてほしい、今はできないと思っていたことができる社会が来るはずだから』と語り出され、生徒たちはもちろん、私たち教員も身内に火が灯るようでした。そのためには『(1)社会のルールはもちろん、人の痛みがわかる感性を持つ(良い子)になれ、(2)健康であればチャンスはいくらでもある、親からもらった身体を鍛え、目的達成のための徹底した取り組みができる(強い子)になれ、そして(3)身近な家族、社会をともに生きる人たちに感謝・評価される、自分でも生きていてよかったなと思える(役立つ子)になれ。』と。納谷先生の青春時代の学習や学習以外の具体的な取り組みを交えて話されました。」

――納谷前学長の青春時代の「学習や学習以外の取り組み」に何かヒントがありましたか。
「『いつでもどこでも勉強できることが大事で、私も電車の中でわずかな時間も無駄にせず学習しましたし、司法試験に合格するために一年間図書館で朝から晩までぶっ通しで勉強しましたよ。学習以外も大事で、生徒会長をやってみんなの意見をまとめたり、感性を磨くさまざまな体験(芸術鑑賞など)に積極的に取り組んだりしました。そのことが後々に生きていると確信しています』とおっしゃっていました。本校独自の「創発学」(校外学習とキャリア教育)のプログラムもご存じのようで、学習以外の活動が実は学習の幅をひろげ、その幹を太くするのだということだと思います。事実、中1・2年で行う「第一次産業」(林業・漁業・農業)のフィールドワークは、机上の教科学習の理解度にもつながっています。今年の新しく加わった「日学講座」や全員による「海外語学研修」で生徒に学力・人間力をつけ、『未来の日本』を担う真の「国際人」を育てていきたいと思います。

にちがく名物 創発学
創発学とは、“自ら創造し発信する力”を身に付けることを目標とした日本学園オリジナルのプログラムです。

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