私学探検隊

大学進学、さらにその先の未来へ 「TOEIC®」を活用した英語力強化プロジェクトスタート

理系と国際、強みを武器に改革を続ける武蔵野女子学院

広大なキャンパスに入ると現れる自慢のイチョウ並木

都心に近い学校の中で抜群の自然環境を持つ武蔵野女子学院。季節ごとに違った顔を見せてくれる自慢のキャンパス、首都圏トップクラスの薬学部を持つ併設の武蔵野大学、充実した理科実験教室など、同校の強みを生かして、高校1年次から「薬学理系コース」を設置している。また、国際理解教育室の教員を中心に、「国際理解教育」にも力を入れており、約1年間の長期留学に参加する生徒の数も、近年は毎年2桁を超える実績を出している。さらに26年度には制服がリニューアルされるなど、さまざまな改革を続けており、受験生からの注目も集まっている。今回は難関大合格実績の伸びと国際理解教育の新たな取り組みについて、入試相談室室長の門間先生に話を伺った。

着実に伸び続ける難関大合格実績

昨年度卒業生の難関大学(国公立、早慶上理、GMARCH)合格者数は合計で35名と毎年確実に伸びてきている。また、先述した薬学理系コースを筆頭にして、医歯薬看護系大学の実績も41名と増加しており、薬学理系コースからの医学部合格も2年連続達成した。「薬学理系コースが誕生してから10年、教員、生徒を含む学校全体に難関大学を目指す意識、土壌が育ってきています。」と門間先生は話す。
一方、併設の武蔵野大学については薬学部だけでなく、その他の学部も難化傾向にあり、大学全体に対する社会からの評価も年々高まってきている。そのような状況もあり、生徒たちは2種類の併設校特別制度を有効に活用しているという。
まず1つ目が、一定の基準を満たしていれば、無試験で武蔵野大学に進学できる「優先入学制度」。薬剤師国家試験の合格率の高い武蔵野大学薬学部を目指す生徒も毎年一定数いるなど、制度が役立っている。2つ目の武蔵野大学への進学権を確保したまま難関他大学を受験することができる「優遇措置」によって、生徒たちはより上位の難関大学へ積極的にチャレンジするようになった。「生徒の希望進路はさまざまですので、一人ひとりの可能性を広げるためにも、さまざまな角度からサポートしていきたいです。」と門間先生。

未来を見据えてTOEIC®スタート。

新たに始まったTOEIC講座

経済、社会のさまざまな場面でグローバル化が急速に進展する中、英語力の重要性は増し続けている。日本企業の中でも社内公用語を英語にする、TOEICスコアを採用や昇進の基準にするなど、動きが活発化しており、その流れが止まることはないだろう。将来的には「英語力が備わっていて当たり前」という時代が来るのもそう遠くないと考えられている。
そのような流れの中で同校では、留学だけでなく社会で役立つ英語力の向上に向けた施策として、今年度から新たに「TOEIC」を導入することになった。「留学だけのためであればTOEICである必要はありません。しかし、将来的に生徒たちの多くは、企業に就職して働くことになると思います。英語力を証明する指標として、社会で最も支持されているTOEICは、生徒たちが大学を卒業し、就職した後にも必ずプラスになることでしょう。」と門間先生も導入の背景を語る。
一方、中高時代においてはどのような意味があるのか。まず、留学した生徒たちにとっては、TOEICスコアが大学入試に直結することがある。例えば、昨年度アメリカに留学したある生徒は帰国後にTOEICの勉強を始め、上智大学英語学科の公募推薦に必要なスコア(TOEIC700点以上)をとり、合格を勝ち取ることができたという。また、先述の武蔵野大学の「優先入学制度」の基準として、TOEICスコアの採用が決まるなど、併設大学へ進学する生徒の英語力を大学と連携して強化する動きも始まっている。もちろん、一部の生徒だけでなく、TOEICを導入することでより社会で役立つ英語を生徒たちに意識させ、学内全体の英語力向上も意図しているのである。
現在進んでいる具体的な取り組みとしては、(1)高3の自由選択科目における、武蔵野大学の「英語IB(TOEIC)」の受講 (2)高2における「TOEIC講座」の受講 (3)授業や夏期講習における本校教員による「TOEIC対策」の導入の3つがある。「本校では高1まではGTECを採用しており、TOEICは高2・高3での導入です。生徒たちには、確実に基礎を身につけさせた上で、社会を見据えた英語力も身につけてほしいです。」と門間先生が語るように、同校の新たな取り組みの成果が今から楽しみである。

10ヶ月の留学から帰ってきました!

「最高の友達にも恵まれ、イタリアで生活を送る機会を頂き、本当に良かったです。」と語るSさん。

私はイタリアのロンバルディア州、ベルガモという所に10ヶ月間滞在していました。最初はイタリア人の喜怒哀楽の強い表現にも初めは戸惑いました。些細な事でも激しい口調で注意され、落ち込む時もありましたが、イタリア語が上達するにつれて、自分の意見を伝えられるようになりました。
一方で、日本の文化、言葉を紹介すると真剣に聞いてくれ、日本から持ってきた物を渡すと、とても喜んで受け取ってくれました。また学校では日本語教室のアシスタントとして日本語の発音や文化を紹介しました。
この10ヶ月間の経験の中で、日本、イタリア2カ国の良い点、悪い点を身に染みて感じ、学ぶことができました。
(高3 Sさん)

武蔵野女子学院中学校
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