私学探検隊

ほかに類を見ない充実度、大妻中野の道徳教育

道徳を有効に活用し高める情操教育

大学受験を意識し、学力を高める英語や数学、国語といった教科と異なり、道徳という科目には、その学校の考え方がとても反映されているのではないでしょうか。大妻中野中学校ではこの道徳の時間を使って、女性らしい思いやりの心を育てるさまざまな活動を行っています。
たとえば茶道や華道、そして礼法など。それぞれを生徒が体験するのは年に1、2回ですが、女性としてのたしなみはもちろん、体験することで「相手のことを考えて行動する」ことが身につきます。
また、今年度から文部科学省の通達により、各学校でいじめに関する指導が始まっています。そこで大妻中野では、いじめ問題に取り組んでいるNPO法人に依頼し、弁護士の方による講演を行っています。ほかにもピアサポートという仲間を支え合うトレーニングや、担任による独自の取り組みが盛んに行われています。週に1回の道徳授業。有効に活用することで、生徒の成長に大きなプラスとなっているようです。

礼法の授業

立ち居振る舞いといった所作を学ぶ礼法。大妻中野では小笠原流礼法の総師範の先生による指導を行っています。たとえば席を立って部屋を後にする際、どの足を軸にして回転し、どちらの手で扉を開ければ綺麗に見えるのか。礼法の授業では正しい所作が美しく見える理由から、きちんと説明した上で実際に体験。だからこそ理解も深まり、またさまざまな場面での応用もできるようになるのです。

教室のドアを使用して、会議室に入る際の立ち居振る舞いを練習。

2人の先生が1人ひとりを丁寧に指導

 

茶道・華道の授業

1クラスを半分に分け、茶道と華道を少人数で体験します。茶を点てる、花を生けるということを通して、体験的に日本文化を学んでいきます。特に茶道では、お客さまにお茶を振る舞うなど、初めての経験も多く、講師の先生からも細かく指導されます。慣れない所作に戸惑うことも多いようですが、この授業が終わった後は、生徒自身の振る舞いも落ち着いたものになるようです。

茶道の授業では、もてなす心や気遣いなど、相手の気持ちを考えた行動の習慣も身につく

集中して黙々と生けていく生徒の姿が印象的な華道

 

いじめに関する授業

今年度から始まったいじめに関する授業。まだ手探り状態の学校も多い中、大妻中野ではいち早くNPO法人「ストップいじめ!ナビ」と相談し、弁護士の先生による授業を行うことに。この日は過去に他校で起こった事例をもとに、何がいじめのきっかけになるのか、どの段階でどうすればいじめを防ぐことができるのかをクラス全体で話し合っていきました。生徒による活発な意見交換が行われ、改めていじめについて考える機会となりました。

ストレスをコップの水にたとえ、「優しい言葉でコップの水はあふれる前に減らしてあげられる」という話に真剣に聞き入る生徒たち

 

大妻中野中学校・高等学校
[学校HP]http://www.otsumanakano.ac.jp/
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