私学探検隊

21世紀を担う生徒を育てる一歩先のICT教育と国際理解教育!

個人の能力に閉じこもらずチームに貢献できるスキルを

校舎は自然にあふれ、いつも四季を身近に体感できる

のびのびと学校生活を送る生徒たちの笑顔が、緑豊かな広大なキャンパスにあふれる神奈川大学附属中・高等学校。
今年で30周年を迎える神大附属中は、開校直後から他校に先駆けて英語教育とICT教育に力を入れてきました。その根本にあるのは、国際社会で生きていく生徒たちに身に付けて欲しいと願う「21世紀型スキル」。ただ英語やIT技術を覚えるのではなく、その技術を活用して問題解決やコミュニケーション力など本質的な人間力となるスキルを培うための教育です。
こうした教育に力を入れてきた理由の一つに、2代目の青柳昌宏元校長の経験があるといいます。
「ペンギン研究の第一人者だった先生が、観測隊の一員として南極に向かった時に、各国の研究者と共に流氷で船の中に数日間閉じ込められました。それぞれの研究の発表もしつくした頃始まったのは、船内の木材を使った共同創作や意見交換だったそうです。その話をヒントに、本当に必要なのは、個人として閉塞せずにチームとして働き活躍できる力だと感じたことが、生徒への教育の基盤にもなっています」
と、副校長の菊池久先生。その後、教育カリキュラムも年々ブラッシュアップされましたが、現在もそうした英語力、論理的思考力、表現力、コミュニケーション力を持った真のグローバル人材の育成への思いは変わらずに続いています。

生徒が能動的に情報を作る先端をいくICT教育

神大附属が情報教育を取り入れたのは、まだネットやコンピューターが一般的になる前の1989年。
高校の選択科目から始まり、18年経た今では中1から高3まで6年間を通して段階的に学習するだけでなく、ウェブサイト構築やロボット製作などグループワークを中心に取り組みます。
「メールやオフィス系ソフト活用、プログラミングも学習しますが、メディアリテラシーやモラル学習も大事にしています。高校生の授業になると、情報に振り回されず、今後の情報社会をきちんと見据え、自分で判断し作り出していくことの大事さも一緒に考えていきます」
受け身ではなく、生徒自身が得た技術をどう使っていきたいかという主体的な意欲を持たせる情報教育。その結果、生徒が作ったWebサイトが国内外のコンテストで賞を取るなど高い評価を受けています。情報教育の授業は、中3で週1時間、高2で週2時間が必修、それ以外の学年でも選択などで行われています。
校内には、昨年全教室に電子黒板が整備され、通常の授業科目でもPCやiPadを活用した多面的な授業が展開されています。

全国大会常連の実績を持つ情報教育力!

グループワークが中心の情報教育の授業

ICT機器の操作方法だけでなく、メディアリテラシーや直面した課題解決のための情報活用までじっくりと取り組む神大附属の情報教育。生徒が主体となったグループワークによる「Webサイトづくり」や「ロボット製作」を行っている。全国中学高校Webコンテストでも、毎年入賞を果たし、最優秀賞や文部科学大臣賞を受賞した実績もあります。

熱中し試行錯誤しながら進めるロボット製作は男女関係なく人気!

ICTの授業だからって、PCの前に座っているばかりではありません


教科別の海外研修旅行や英語漬けキャンプで国際人を

国際理解教育を進めてきた菊池久副校長先生(左)と情報教育を牽引してきた小林道夫先生(右)

情報教育と並んで定評があるのが、国際理解教育です。通常の英語授業に加え、週1時間のネイティブ講師による英会話授業、LEGOを使ってグループで英語でストーリーを作り発表するなど生きた英語を使ってコミュニケーションを広げる機会が多くあります。
さらに、充実した海外研修旅行も魅力的。語学研修を中心としたものだけでなく、ハワイ島で天文学や地質学を学ぶ、ベトナム・カンボジアで歴史や公民を学ぶなど、地域ごとのテーマを設定した研修旅行も数タイプ用意されています。
そして、今年始まるのが「ブレイクスルー・イングリッシュ・キャンプ」! 真のグローバル人材育成の一歩として、中1が2泊3日で英語漬けの生活を送ります。
「合宿中は、1グループ10人以下の少人数クラスで生きた英語を使う授業をする予定です。各クラスは、ネイティブだけでなく英語圏以外の先生にも受け持ってもらいます。実際には世界の中で英語を話す人の数がネイティブを大きく上まわっているので、様々な英語が話されていることに慣れることも良い経験になるでしょう」と菊池先生。
今年の中1を皮切りに、今後中学全学年に取り入れていく予定です。
高いスキルとそれを使いこなしていく人間力もしっかりと身につけられる神大附属での6年間。自分に自信を持って、自分の選択した進路へと進んでいく卒業生が多い理由がここにあります。

専門教科を実地で学べる海外研修旅行

神大附属の海外研修(希望制)は、ただの語学研修ではありません。英語、芸術、地理・歴史、理科など行き先ごとに専門テーマが設けられ、参加者は約1年に及ぶ専門学習を行い、さらに個人の研究テーマを持って研修旅行に向かいます。帰国後は、研修で学んだことを発表し、論文にまとめて、自らの体験を学びとしてしっかりとカタチにします。

研修旅行例(1)
イギリス・イタリア研修〈芸術科・英語科〉

英語だけでなく、ルネサンス期の芸術についても学ぶ高1対象の約2週間の研修旅行。ホームステイをしたり、オックスフォードのカレッジで英語や芸術についての授業を受けたり、各自のテーマに沿ってフィレンツェやローマでルネサンス期の芸術作品を鑑賞する。

研修旅行例(2)
ハワイ島研修〈理科〉

ハワイ島の活火山の溶岩地形の観察で地質学を、すばる望遠鏡見学や天体観測で天文学を、島の植生から生態を学ぶ約1週間の研修旅行。他の研修旅行同様、事前研修では語学の勉強だけでなく、専門知識の講義を受け、一人ひとりテーマを決めて臨む。

研修旅行例(3)
ベトナム・カンボジア〈地歴・公民〉

 

 

 

 

神奈川大学附属中・高等学校
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〒226-0014 神奈川県横浜市緑区台村町800
☎ 045-934-6211
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