大妻多摩中学校
【高2】現代文「自分」について書く~ブロックを使ったワークを通して~
高校2年生の現代文の授業では、3学期に、「志望理由書」、「自己PR文」の執筆を見据えて、自身の高校生活について振り返り、記述する課題に取り組みました。
「自分らしさとは?」「自分の長所は?」「将来何に携わる人になりたいか?」と問われて、迷わずに即答できる人は多くはないでしょう。「自分」について真っ正面から向き合い、一から言葉を紡いでいくことは、簡単ではありません。そこで、この授業では、まず「お題」に沿って、様々な色・形のブロックを組み立てます。そして、どうしてそのような作品を作ったのか、その作品で何を表現しようとしたのかを、グループのメンバーに説明し、対話を深めていきます。ブロックで作成した「もの」があることによって、自分の経験や思いを語りやすくなります。
メインワークは、《「あなたの未来」と「あなたの高校生活」 、及び「そこにある(あった)障害」を表現する。》というものです。
例えば、小さな黄色いブロックを「英語」という科目に見立てて自分にとっての「英語」の存在を語る生徒、自分の身近にいる友人や部活動の先輩・後輩を様々なブロックに見立ててその関係を語る生徒など、それぞれが思い思いのストーリーを語り合いました。同じブロックでも、そこから何を連想するかは一人ひとり異なります。「なぜその形? その色?」といったグループの仲間からの質問に答えようと考えたり、相手の作品や語りの内容と比較したりする中で、自分の中にある潜在意識に気付くこともあったようです。選んだブロックの中には、少なからず黒や灰色のものもあり、困難や不安を抱える現在に共鳴する姿も見られました。
今回の活動での気付きをもとに、500字程度の文章を執筆しました。コロナに翻弄された2年間と言わざるを得ない高校生活でしたが、その中でも一人一人が目標を見出し、一年後の受験に向けて、より意識を高めています。