大妻中学校
大妻特別講座➀ 世界最先端の研究者・技術者から学ぶ「イノベーションの作り方」
2022年12月8日~2023年2月18日の日程で本校の生徒・保護者を対象に大妻特別講座➀「イノベーションのつくり方」をオンデマンドにて配信しています。今年度は、進路指導部行事、難関大学進学プロジェクト(6)「東京大学」、中学の総合的な学習の時間、高校の総合的な探究の時間との共催行事として開催しました。
今回は、「イノベーションについて考える」をテーマとして、東京大学総長賞やロッキーチャレンジ賞を受賞し、現在、琉球大学工学部知能情報コース教授・HCL創業者・代表取締役を務め、ヒューマン・コンピューター・インタラクション(HCI)やメタバース研究・開発の第一人者である玉城絵美先生をお招きし、「イノベーションの作り方~Body Sharingの場合~」を演題に講演して頂きました。
玉城先生の沖縄、東京、アメリカなどでのこれまでの研究、技術開発、起業の中から「HCIとは何か、ヒトを知る科学と情報科学のインターフェイス、キーボート・マウス・タッチパネル、マルチスレッドライフスタイル;体験の抽出・合成と配置(1人のユーザが並列に複数のアバターの体験を享受する)、欲望から実現への道のり(欲→想像→科学→社会的受容)、ロボットや代理人を使って外部交流しよう、視覚や聴覚はさておきどうやって手の情報(身体動作)を伝えるのか?、情報科学で手の情報を伝えよう、開発した技術に徐々に慣れてもらう、「明確になった欲望」は実現する、SFも明確になった欲望の一つである、アイザックアシモフ『2014年世界博覧会』(1964)は何パーセント実現しているのか?、機械学習・深層学習、報知新聞『二十世紀の予言』(1901)は何パーセント実現しているのか?、体験を分かち合うためのTech、メタバース体験、固有感覚、固有感覚による体験の分かち合い=Body Sharing=人間の拡張、Body Sharingの技術的な効果、研究からビジネスを順番に実現していく=TRL(基礎研究→応用研究→開発、ビジネス)、筋変位センサーの研究開発、固有感覚(力加減)の伝達、Body Sharingのハードウェア、シリコンバレーでのクラウドファンディングの挑戦と成功、アンリミテッドハンドとFirst VR、5G×Body Sharing;遠隔カヤック、没入感と臨場感の技術進化、イノベーションの障壁、生態学と経済学;意識の移動による治安悪化を防ぐ方法、6G時代に向けて、スキルをダウンロードできる時代へ、Body Sharingの発展、映画『竜とそばかすの姫』、感覚情報にテクノロジーが加わることで体験共有は進化してきた」など、夢と欲望の実現に向けた世界最先端研究と技術、そしてビジネス化についてお話して頂きました。
玉城先生は講座の最後で、アラン・ケイの「未来を予測する最良の方法は、あなたの欲で未来を発明すること」という言葉を紹介し、未来を予測するだけでなく、未来を発明していくことの大切さについてお話しされていたことが印象的でした。これからの未来をテクノロジーやイノベーションという視点で考えるとても良い機会となりました。