学校からのお知らせ

東洋大学京北中学校

2022年度「哲学の日」を実施しました

本校では、学祖である井上円了先生の生誕日である3月18日に、毎年「哲学の日」を実施しています。「哲学の日」は、1年間にわたり実施してきた哲学の学びの成果を発表し、全校生徒で共有し合う場です。建学の理念として、「諸学の基礎は哲学にあり」を掲げる本校にとって、欠かすことのできない大切な行事です。



「哲学の日」は例年、東洋大学の講堂にて開催しています。しかし、今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、本校で行いました。中学1年生と高校1年生は第1アリーナにて、それ以外の学年はオンラインと動画の視聴を組み合わせ各教室にて行いました。

本校では、教育の三本柱の一つとして「哲学教育」に注力しています。



中学校の「哲学」の授業では、学年ごとにテーマを決め、さまざまな教員がクラスを横断して授業を行っています。生徒たちはこの1年間も、「自分」という存在に向き合いながら、他者や社会との関係をどう構築していくかについて考えてきました。白熱した議論が交わされ、とても有意義な学びとなりました。



高校1年生の「公共」の授業では、現実の諸問題の背景にある哲学的な思想や理論を学び、問題をさまざまな角度から捉えることを大切にしています。先哲の思想や専門用語を学び、幅広い思考力を身に付けてきました。



また、高校2年生の「国際理解」の授業では、フランクルの『夜と霧』を読み、「生きる意味とは何か」を考え、クラスで意見を交わし合うとともに、レポートにまとめ、スライドを作成して発表も行いました。



これら「哲学教育」の学びの集大成として、毎年、生徒全員が自分自身の経験をもとに、「なぜ?」を突き詰め、それぞれに深めた思索を「哲学エッセー」に綴ります。



今年度の「哲学エッセーコンテスト」の優秀賞には、「自由と不自由の両立が自由を意味のあるものにすること」、「本当の失敗は挑戦しないことであること」、「『一日一善』は、ポジティブになるために行うこと」、「自分の存在価値は自分で決めるべきだということ」、「多様性という名の下に切り捨てられた人々にも多様性があること」、というテーマが選ばれました。



また、希望制で毎年実施している「刑事裁判傍聴学習会」では、事前学習、実際の刑事裁判の傍聴、そして事後学習を40名ほどの生徒たちで行ってきました。その学習の成果をまとめた動画を作成し、当日は、生徒全員で視聴しました。



その他、「哲学ゼミ」では、流山市の人口増加についての調査や建長寺での座禅など、幅広い活動を行っており、アスペン研究所主催の「アスペン・ジュニア・セミナー」では、古典作品を通して、「よく生きる」ことを考える活動に参加しました。「哲学ラボ」(創造力育成プログラム)では、知的財産に関する学習や、弁理士会主催のパテントコンテストに応募し、英語による発表を行いました。

「哲学」は、わたしたちが特段意識していない、何気ない日常にあふれています。どの場面を切り取って深く考察するか。それが「哲学」です。本校の生徒たちはみな、日々、思慮深く充実した哲学の活動に取り組んでいます。

2022年度「哲学の日」を実施しました

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