日本女子大学附属中学校
教員リレーエッセイ【6月】ニュージーランド
日本女子大学とエデュケーションニュージーランド(ENZ)は、2022年4月に教育協力に関する協定を締結しました。3月にはそのご縁で、ニュージーランドを訪れる機会を頂きました。いくつかの日本の女子校の先生方と、ニュージーランドの女子校、共学校、大学などを訪れ、温かく歓迎して頂きました。
訪れた学校の生徒たちが、必ずニュージーランドのマオリ族の歓迎の儀式Mihi Whakatauを披露して下さり、その迫力と生徒たちの笑顔に元気を頂きました。マオリの文化には日本の神道にも通じるような、自然への畏敬の念と深い愛があります。川にも人格があると考えられており、NZの法律でもそれが定められているということです。各学校ではマオリ文化を教える授業があり、マオリ式の集会場もあります。
NZでは18歳までは保護者の責任で子育てするけれど、大学以降は自分で働いて学費を稼ぎ、奨学金などをもらいながら実家を出て自活していくそうです。生徒たちは本当の意味で自分の人生に責任を持ち、自ら道を切り開いている印象を持ちました。
最も感じたことは、NZの人々のやさしさ、温かさです。飛行機やホテルのスタッフ、ショップの店員さん、そして出会った先生方で不機嫌に働いている人は誰もいませんでした。「日本の先生は働きすぎよ!」とNZの明るい先生方に言われ、朝自分の農場の牛を放牧してから学校に行くという先生にも出会い、自分の生活を見直す旅となりました。機会があれば、本校の生徒たちにもNZの空気、温かい人達に触れて、人生の栄養を蓄えてもらいたいと強く思いました。