藤嶺学園藤沢中学校
校長ブログ~高校1年生「学林」~

去る6/11(水)1限に高1生の「学林」の活動がありました。これは、4月の「新入生オリエンテーション」、5月の「一浄上人御法話」に引き続き行われたもので、今回は「合掌、礼拝、そしてお念仏」というテーマでありました。
遊行寺本堂外陣に高1生全員が整列し、時宗総本山遊行寺法務執事梅谷泰樹先生からご指導を受けました。
まずは、「合掌」です。時宗には独特の合掌があり、それを「未敷(みふ)蓮華合掌」と呼びます。その合掌の形は、両掌をピッタリつけるのではなく、掌と掌の間にピンポン球が入っているような「ふくらんだ合掌」です。これは蓮の花のつぼみを表しているのです。蓮のつぼみの中には、すでに種が入っており、その種は「仏様になることができる性質」を表しているのです。まさに、「一切衆生悉有仏性」を表現していると言っていいでしょう。それが時宗の「未敷蓮華合掌」なのです。
次に「礼拝(らいはい)」です。礼拝は、合掌しながらお辞儀をして、そして、両掌を30cmくらい離して上に向け、その掌をお辞儀をしている耳の横にもっていき、仏様の御御足を頂く所作をします。お辞儀の深さによって3種類の礼拝があります。浅いお辞儀のものを「浅揖(せんゆう)」、深いお辞儀のものを「深揖(じんゆう)」、そして最も丁寧な礼拝は五体投地して行うものです。「五体」とは、額と両肘両膝です。それぞれの礼拝を梅谷先生のご指導の下、生徒の皆さんは実践致しました。
お念仏については、その歴史から成り立ちまで丁寧な解説を頂いたのちに、全員で「御十念」を称えました。
また、畳の歩き方(すり足で縁を踏まない)や敷居について(敷居はまたぐ)もご教授がありました。
いつも思うのですが、梅谷先生のご指導は、落ち着いた声の調子、指導内容の明確さ、時間配分の正確さなど、すべてが素晴らしいです。そのため、生徒の皆さんに梅谷先生のご指導が「すーっと入っていく」感じがします。
今回の貴重な体験が、学林の時間だけに終わらず、日常生活に生かすことができれば、1年生の皆さんの毎日がキリリと締まるのではないでしょうか。
最後に、一つだけ生徒の皆さんに言いたいことは、茶道の授業も受けているのですから、高1で15分間、高2で20分間、姿勢正しく正座ができるようになってほしいということです。