藤嶺学園藤沢中学校
校長ブログ~佳き新年をお迎えください~
今年もいよいよ押し詰まってまいりましたが、新年の準備は順調に進んでいるでしょうか?
さて、大晦日=除日(じょじつ)の夜には、多くのお寺で「除夜(=除日の夜)の鐘」が撞かれます。除夜の鐘は「108回」とよく言われますが、これは煩悩の数とされる一方で、「一年(12か月・24節気・72候)を表す数」とする説もあるそうです。大きな声では言えませんが、(幸いにも⁈)拙寺には鐘も鐘楼もありませんので、除夜の鐘とは無縁です。すなわち、大晦日に徹夜しなくて済むのです。
さて、来年の干支は「丙午(ひのえうま)」です。「丙午」は、十干十二支の組み合わせの一つで、陰陽五行説に基づく干支の組み合わせです。干支は、日本の暦や文化において重要な要素であり、それぞれが特定の属性やエネルギーを象徴していると言われます。
「丙(へい/ひのえ)」は、十干の3番目です。五行では「火(ひ)」 に属します(陽の火)。太陽が強く輝き、物事が明るく「盛んに伸びる力」を象徴します。イメージとしては、「炎の勢い」「発展」「情熱」「明朗さ」になるでしょう。
「午」は、十二支の7番目です。五行では「火」に属し、特に 陽の極(ピーク)を表します。イメージとしては、「エネルギーのピーク」「活動性」「生命力」となります。
「丙午(ひのえうま)」は、丙も午も 五行の「火」に属するため、丙午は火性がとても強い年とされてきました。エネルギーが強い年は、新しいことに挑戦し、大きく成長するチャンスに恵まれる一方、勢いに任せすぎると衝突や行き過ぎを招きやすい年でもあります。
ここで大切なのは、エネルギーそのものが問題なのではなく、「どう使うか」ということです。怒りや焦りに任せて使えば、周囲との関係を壊してしまいます。しかし、目標に向かう努力や、仲間のための行動に使えば、エネルギーは自分と周りを成長させる力になります。仏教には「中道」という考え方があります。熱くなりすぎず、冷めすぎず、極端に走らない生き方です。丙午のように勢いのある年だからこそ、この中道の姿勢が大切になります。
新年を迎えるにあたり、一人ひとりが自分の中にある力を前向きな挑戦と成長につなげていってほしいと思います。丙午の年が、すべての人にとって実り多い一年になることを願っています。そしてまた、「四大常安 禍変為福 家内安穏 諸願成就」の1年になりますようお祈りして、年内最終のブログとします。
皆様佳き新年をお迎えください。
年内のブログは本日をもって終了といたします。新年は1月4日から開始する予定です。
