明星中学校
ようこそ先輩! ガーデンデザイナーの竹谷仁志さんによる講演がありました
12月14日(土)に、中学1年生約150名を対象に、ガーデンデザイナーの竹谷仁志さんによる講演が行われました。
竹谷さんは明星出身で、TOKYO2020のオリンピック・パラリンピック会場での植栽デザインはじめ、六本木ヒルズや日比谷公園、葛西臨海公園など、多くの人たちが訪れる場所を美しく彩るガーデンデザイナーとして活躍しています。
講演では、これまで竹谷さんが手がけてきたガーデンやイベントなどの紹介のほか、明星時代の様子などについてお話がありました。中学、高校時代は真面目な生徒ではなかったそうですが、子どものころからずっと「絵を描くこと」が好きで、小学校時代は日本庭園がのったカレンダーの写真を模写するのが日課でした。
高校三年生の夏休み、たまたま訪れた図書館で『人間のための公園』というランドスケープデザインの本に出会い、将来はこの道に進みたいと決心。
得意な絵で受験できる大学を調べ、京都芸術大学へ進学。そこで、日本庭園の大家、中根金作先生と出会いました。先生が設計した足立美術館に行き、先生の教えを受けたことで、「生まれてはじめて勉強が楽しい」と思えたそうです。
卒業後は、設計事務所でバイトをして経験を積んだ後、独立。2004年、浜名湖花博でのワールドガーデンコンペティションでグランプリを受賞。
2005年、六本木ヒルズ「東京発 花と緑の地産地消」プロジェクトをスタート。
そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、公式マスコットを夏の草花でデザインしたマスコットガーデンが評判となりました。マスコットガーデンは、世界各国のメディアが集まる国際メディアセンター前に設置されていたことから、連日世界中のメディアが竹谷さんの企画デザインしたマスコットガーデンの前で中継をしていたそうです。
講演の最後、竹谷さんが大切にしている座右の銘「いまやらねばいつできる わしがやらねばだれがやる」が紹介されました。この言葉は、日本の彫刻家、平櫛田中(ひらぐし・でんちゅう)さんが残したもので、生涯現役を貫いた彼は、100歳を目前にして新たな彫刻用の木材を購入し、常に新しい挑戦を続けていたといいます。
その上で、生徒に対して、美しいと感じたとき、「それがなぜ美しいのか」を考えてほしいと語りかけました。竹谷さんの体験やメッセージは、生徒たちの心にも響き、講演後の質疑応答でも多くの質問が寄せられ、先生からも質問が出たほどでした。
竹谷さんの講演は、生徒たちにとって、自分の夢や目標を持つことの重要性を再認識させる貴重な機会となりました。