学校からのお知らせ

瀧野川女子学園中学校

第69回全日本学生美術展へ出品しました

ごきげんよう。

瀧野川女子学園中学高等学校 美術部です。

私たちは今年の2月に開催される「第69回全日本学生美術展」という公募展に向けて、冬休みから約1ヶ月の間、毎日制作を行ってきました。

各自の伝えたいテーマを表現するために、短い制作期間の中で一生懸命自分の絵と向き合い、作品を仕上げていきました。
そして先日その審査結果が学校に届き、佳作1名、入選5名という結果をいただきました。
本日は、これまでの制作の様子や作品に取り組んだ作者本人の感想をお届けします。

また、お互いの作品を鑑賞して気になった所を1人1作品づつインタビューを行いましたのでそちらもご紹介したいと思います✨

~ 全日本学生美術展について ~

この公募展は、1956年、優れた才能の子供達を世に送り出すために各美術団体の気鋭画家と全日本学生書道連盟理事の柳田氏が開催した美術展です。

美術の授業で学んだことや普段の部活動の成果を発揮できるように、美術部は毎年この公募展に挑戦しています!

高校2年生 Sさん 「 祭り 」 授業課題より 油彩画 P40号 入選

〈 取り組んだ感想 〉
キャンパスサイズが大きく、画面全体を書き込むことが大変でしたが、その分お祭りの迫力が表現しやすくなりました。
またお祭りにいる人の様子を描くことに思ったより時間がかかりましたが、一人一人違うことをしているため描いてて楽しかったです。

~ Tさんからのインタビュー ~
お祭りが題材となっていますが、お祭りの雰囲気を作るにあたって意識した事はありますか。

〜 Sさんからの回答 〜
意識したことはお祭りの雰囲気を伝えるために、お祭りで重要なパーツの優先順位を決めて描いたことです。
特に提灯やお祭りを楽しんでる人々に注目をして祭りの雰囲気を作りました。


高校2年生 Tさん 「 安らぎ 」 授業課題より 油彩画  M30号 入選

〈 取り組んだ感想 〉
前回の公募展で学んだ事を活かして制作しようと思い、人物画を描きました。
今回の作品はモチーフが存在する事で生まれる空気感を視覚的に表現するにはどんな取り組みをしていけばいいのかを課題に制作していきました。
空間感を出すのに重要になってくるモチーフ(人物と布)の重量感や存在感を画面に出していくのが難しかったです。
特に明るめの色の布だったため、影を入れていく作業では慎重になってしまい、質感が表現出来ていなかったのですが、先生から線や面で影を捉えていく方法を教えて頂いてから布の厚みや重さが画面上に出せたと思います。
このように作品制作を経て色々と学ぶ事ができたので楽しかったです。

~ Hさんからのインタビュー ~
M30号のキャンバスに描くのは初めてだったと思いますが、描く時にとくに気をつけたもしくは工夫したことは何ですか。

〜 Tさんからの回答 〜
Fサイズよりも短辺が短いので画面が窮屈に見えないように、キャンバスの角までしっかり描く事を意識し、木枠の外にも情景が広がって見えるように工夫しました。


高校2年生 Hさん 「 葉洩れ日 」 授業課題より 油彩画  F20号 入選

〈 取り組んだ感想 〉
初詣の帰り道で見た木々の隙間からこぼれた光がとても綺麗だったので描いてみました。
うつり込んだ虚像と実像の描き分けや木の葉っぱの表情の違いを描くのに苦労しましたが、水面にうつり込む木々や光の様子を描くのが楽しかったです。

〜 Iさんからのインタビュー ~
水面に映った橋や木々がとても綺麗に表現されていると思いました。
その辺りはどのように色を作ったり、どのような筆使いをしましたか。

〜 Hさんからの回答 〜
質問ありがとうございます。
実際に景色を見た時を思い浮かべながら色を作りました。筆使いについても記憶の中の景色をイメージして描き進めました。


高校1年生 Iさん「 異世界 」 油彩画 F25号 佳作

〈 取り組んだ感想 〉
今回は二回目の油絵制作でした。一回目の制作よりも形を取るのが難しかったり、光と影の色や関係が今回のモチーフは複雑だったのでかなり苦戦しました。
参考画像のどこを見てどのように自分の絵におこしていくかの勉強になりました。

~ Oさんからのインタビュー ~
記憶にないはずなのに、どこかで見たことがある懐かしさを感じさせる雰囲気のある絵画で素敵だなと感じました。Iさんの雰囲気に溢れた世界で私も、このような油彩画を描いてみたいと思いました。自分の雰囲気を絵画に根強くまとわせるコツ、Iさん流に意識していることや使うようにしている技法などございますか。

〜 Iさんからの回答 〜
参考資料をよく見てどこに何があるか理解した上で、表したい世界観に合わせてどの技法や色、明暗の雰囲気が合うのかキャンバス上で試行錯誤しながら描いているので思い切って様々なことを試すのが良いと思います。
描きたい絵の世界観を自分なりに細かく設定してみると方向性が具体的になり失敗しにくいと思います。


高校1年生 Oさん 「 私の心象庭園 」 アクリル画  F20号 入選

〈 取り組んだ感想 〉
私のあっという間に過ぎていった十六年間の日々で見てきた景色や感じたこと、そしてこの庭園を見たときの印象などを色使いに思いをのせて溢れさせることができたと思います。特にこだわりと誇りをもって努めたところは、私の心象だけでなく性格や思考も垣間見ることができるように色の塗り方を心がけました。この絵画をご鑑賞してくださった皆様には、ぜひ私の心象だけでなく努力の景色や性格、思考などについてもご考察いただければ幸いです。

~ Kさんからのインタビュー ~
制作をしていく中で特にこだわった部分などはありますか。
また、どのような思いで制作をしましたか。

〜 Oさんからの回答 〜
素敵なご質問をありがとうございます。
深いこだわりをもって私の心象だけでなく性格や思考も垣間見ることができるように色の塗り方を心がけました。この十六年間で自分が感じた気持ちや考え方が現在に至るまでどのような思考に成長していったのかを過去の私と今の私がお互いを考察しあうような思いで制作しました。ご鑑賞いただいた全ての皆様に私が一体どのような人物に見えたのか、想像するだけで楽しいです。


中学3年生 Kさん 「 あの日見た夕焼け 」 アクリル画  F15号 入選

〈 取り組んだ感想 〉
夕焼けを綺麗に見せられるようにこだわりましたが、そこの部分にこだわり過ぎて他の電柱や柵の部分があまり細かく描くことができませんでした。ですが、このことから全体的に描きこんでいかないと綺麗に見えないことに気づき次の公募展ではもっと描き込めるように頑張りたいです。

~ Sさんからのインタビュー ~
夕焼けを表現するためにどういった工夫をしましたか。
また今回の作品制作で学べたものはありますか。

〜 Kさんからの回答 〜
主に赤や黄色、白などを使い、青などの寒色系の色が変に混ざらないように塗り込みました。
電柱や柵などを少し暗めに塗り、少しでもリアルな雰囲気を出させ、夕焼けをよく見せられるように頑張りました。
制作で学んだことは赤、青、黄色の3色だけでも様々な色が作れて、影などの暗めの部分をその混ぜ合わせた色で塗り込むことで統一感が生まれるようになりました。
取り組んだ感想やインタビューを通して、作品を再度見つめ直す事が出来ました。

次の記事では私たちが出品した作品について紹介します。お楽しみに!


第69回全日本学生美術展について
開催期間:2月12日(水)〜19日(水)まで
※2月17日(月)は休館日
日時指定事前予約入場制になります。
上野にある東京都美術館にて開催されます。
会場内に展示される作品は、推奨、特選、佳作を受賞した作品のみになります。

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