学校からのお知らせ

藤嶺学園藤沢中学校

高2研修旅行~九州方面2日目~

本日は桜島での自由散策からスタートしました。フェリーでの移動では、海風を感じながら桜島が近づくにつれ、子どもたちの期待も高まりました。到着後は、雄大な自然に囲まれた桜島を各班ごとに散策し、火山の迫力や島の風景を肌で感じる貴重な体験となりました。安全に配慮しながら、班ごとの活動も協力して行うことができました。
 午後は、島津家の旧別邸である仙巌園にて昼食をとり、その後園内を見学しました。仙巌園は、薩摩藩主・島津氏の歴代当主が愛した庭園で、雄大な桜島を借景にした美しい景観が特徴です。生徒たちは、歴史ある建物や庭園の造りに触れながら、江戸時代の文化や薩摩藩の歴史について理解を深める貴重な時間となりました。
 今回の研修旅行で、思いがけず興味深い場面に出会いました。それは、生徒たちがホテルの「畳の部屋」に入った瞬間、興奮していたことです。普段の生活ではフローリング中心の住環境が多く、畳に触れる機会が少ない生徒たちにとって、畳の香りや肌触りは新鮮な驚きだったようです。
 実はちょうど先日、「論理国語」の授業でドナルド・キーン氏の『私の日本住居論』を取り上げ、「畳」という日本独自の住空間について考察したばかりでした。授業では、畳が持つ文化的・精神的な意味や、日本人の生活様式との関わりについて学びましたが、今回の宿泊体験を通して、それらの学びが実体験と結びついたようです。
「畳って落ち着く」「授業で読んだ文章の意味が分かった気がする」といった声も聞かれ、教室での学びが旅先での気づきにつながる瞬間に、教員としても嬉しさを感じました。非日常の空間に身を置くことで、日常の学びが深まる——そんな教育の醍醐味を感じるひとときでした。
 研修旅行二日目も、無事に終えることができました。仙巌園での歴史と文化に触れる学び、畳の部屋での気づき、そして仲間との語らいと笑顔にあふれたひととき。一つひとつの体験が、生徒たちの心に深く刻まれているようです。旅の中で広がる学びと感性を、これからの成長につなげていけるよう、明日も安全に、そして充実した時間を過ごしてまいります。

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