めざせクリエイティブ系『探究女子』!学習の成果は9月27日・28日トキワ祭にて発表!
都立大学駅近くにある女子校・トキワ松学園が変化の年を迎えている。学習内容を1年間かけて整理した「トキワ松の5教育」に基づき、世界について問題意識を持ち、それをクリエイティブな視点で解決する『探究女子』を育てる。今回は、その具体的な教育内容について校長の金谷先生、入試広報部長の中里先生にお話をうかがった。
探究女子を育てるトキワ松の「5教育」
「5つの教育とは思考力教育・進学力教育・国際力教育・美の教育・心の教育の5つ。中でも核となっているのは『思考力教育』です」と金谷先生。「思考力教育」は、トキワ松が長く続けている「本を使った教育」、そして昨年度より実施されている「商品開発クリエイティブ授業」が中心となっているが、具体的にはどのようなことをしているのだろうか。
金谷先生「中学では、図書室を使った調べ学習、年間10000ページを読むことを目標とする「読書マラソン」などを通して『正確に情報を得る力』を身に付けます。先日、中学2年生が行った『百科事典vsネット検索』という授業は面白かったですね。1つのテーマを調べる際、百科事典とインターネットのどちらが早く求める情報に到達できるかを試したのですが、百科事典の方が早く情報に行きつくことができたのです。インターネットはすぐに情報を検索することができて便利ですが、中には間違った情報もあります。その中で、いかに自分が求める情報を得てそれらを活用していくかを、授業を通して学んでいきます。中学時代に身に付けた調べる力は、高校での商品開発クリエイティブ授業の下地になります」
「発想して収束させる」商品開発クリエイティブ授業
商品開発クリエイティブ授業は高校2年生の政治経済の授業で、大学の先生や企業で働く方の協力のもと、発想の方法や企画書の作成、プレゼンテーションを体験する取り組みだ。
中里先生「昨年は、亀屋万年堂さんにご協力いただき、『女子高校生が食べたいと思う和菓子』というテーマで商品開発をしました。商品開発の前段階として、まず、大学の先生を招き『傘の別な使い方を考えよう!』といった発想法を学ぶワークをします。その後、3~4人のグループに分かれ、工場見学や亀屋万年堂の社員の方のアドバイスのもと、実際に商品を考えてトキワ祭で中間発表を行います。トキワ祭後には『自分たちが考えたアイデアが実現可能か』を考えさせます。ここがこの授業のポイントだと考えています。実際に、良い発想であっても、材料コストや手間などで実現に至らない商品も多くありました」
金谷先生「今回は、最終的に『ドライフルーツ大福』という商品を開発することができましたが、生徒の中には、『自分たちの発想より控えめなものが採用された』と少し残念に思っている生徒もいるかもしれません。ただ、『アイデアだけでは物事は成立しない』という経験をしてもらうことも大きな意味のあることだと思います。私達が大切に思うのは商品化までの『プロセス』です。自分の思考を拡げ、今までにない発想をし、収束させる経験は、これから正解のない問題に向かい合う時にも大いに役立ちます。無から有を生み出した経験が、今後の進路選択や卒業後の活躍につながることを願っています」
これからのグローバル社会に、大きな力を発揮してくれるであろう「探究女子」に今後も注目していきたい。
トキワ松学園中学校
[学校HP]http://www.tokiwamatsu.ac.jp/
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