40歳を見据えて、豊かな人生を歩むための能力を育む埼玉平成が掲げるキャリア教育「HEISEI40」とは
「為すことによって学ぶ」を建学の精神とし、創立以来、体験学習を大切にしている埼玉平成。同校ではキャリア教育においても、充実した人生を歩むための能力を豊富な体験行事によって身につけることができます。今回は、同校独自のキャリア教育プログラム「HEISEI40」を紹介します。
「充実した40歳を迎える」をコンセプトにプログラムを再構築
キャリア教育の必要性が叫ばれて久しく、現在では多くの私学がキャリア教育を実践しています。30歳くらいまでを具体的な将来のイメージとして設定している場合が多いですが、同校が見据えているのは生徒が「40歳」になる未来です。
「大学を卒業し、社会で中心となって活躍することが期待されるのが一般的に40歳くらいです。本校では、人生の大きな節目であるこの40歳を生徒たちが意識し、彼らが人生を楽しみ、生きがいを持った充実した40歳を迎えることを目指し、これまで行ってきたキャリア教育を再構築しました。こうしてできあがったキャリア教育プログラムの総称が『HEISEI40』です。」副校長の森田先生はHEISEI40の成り立ちについてこのように話します。
4つの能力を40の行事で身につける
HEISEI40では、充実した人生に欠かせない能力として、「キャリアプランニング能力」「自己理解・自己管理能力」「問題解決能力」「コミュニケーション能力」の4つの能力が必要であるとしています(図1)。これらの能力を身につけるために、生徒たちは中高6年間に体系的に配置された40の行事に取り組みます。
最初に、中1・中2の第1ステージでは「心をつくる」をテーマに、登山やフィールドワークといった宿泊行事等を通じて、基本的な生活習慣や挨拶、言葉遣いなどを学び、他者との関係性の中で自分が社会の一員であることを自覚します。中2の終わりに行われる「立志式」では、将来に向けての自分の決意を集まった保護者の前で宣言します。
次に、中3・高1の第2ステージになると、「夢を持つ」というテーマで具体的に自分の将来を構想し、なりたい姿をイメージします。そのイメージを育むために重要な行事の1つが、全員参加の中3のオーストラリア語学研修です。この行事では、実践的に英語を学ぶだけでなく、現地の生徒やファームステイ先の家族とのふれあいを通じて、世界の中での日本人としての自分のアイデンティティや生き方を強く意識するきっかけになります。また、高1で行われる学習見学会も将来のイメージ形成に大きな役割を果たします。1日かけて複数の大学を訪問し、その大学で学ぶ先輩や教職員のガイドで大学を見て学びます。この経験を通じて、将来のイメージを大学・学部へと具体化していきます。さらに高2・高3の第3ステージでは、「夢の実現」をテーマに、なりたい自分を実現するための進路目標に向かって努力を重ねていきます。
リーダーの経験が卒業後も大きな経験に
「本校では多くの行事があるので、6年間の中で誰もがリーダーの役割を経験します。本校を卒業した生徒が口を揃えて言うのは、こうした行事でのリーダーとしての経験が大きな学びになったということです。こうした話を聞くと、本校のキャリア教育に確かな手ごたえを感じます。」森田先生は最後にこうお話しくださいました。
わが子には良い大学に入ることだけでなく、その先にある人生を豊かに送ってほしい、そのように考えている保護者の方は、同校のHEISEI40の取り組みにぜひ注目してみてください。
埼玉平成中学校
[学校HP]http://www.saitamaheisei.ed.jp/jhs/
〒350-0435 埼玉県入間郡毛呂山町下川原375
☎ 049-294-8080
最寄駅/東武越生線「川角駅」から徒歩5分。西武新宿線「狭山市駅」、西武池袋線「飯能駅」、JR川越線「高麗川駅」「武蔵高萩駅」からスクールバス。