私学探検隊

夢実現につながる進路を開く。2015年、中1から「特進クラス」を新設!

これまで中3から設置されていた特進クラスを中心に、大学合格実績を着実に伸ばしてきた昭和学院。来春から新設される中1からの特進クラスには、さらなる学力・進学率向上のけん引役を担うことが期待されています。今とこれから先の昭和学院について、校長の井上俊彦先生と教務副部長の園家誠二先生のお二人にお話を伺いました。

難関大学への夢に近づく「特進クラス」1期生

実際に特進クラスではどのように授業が進められるのでしょうか。
「中1では自主的・自発的に学習する習慣づけ、中2では自ら考える力の育成、中3では論理的思考力の育成を図ります。進学クラスに比べて授業進度も速くなり、数学などはハイレベルなテキストを使用します。また、英語に関しては習熟度別クラスを設けるなど、どの教科でも内容が深く、質の高い学習を提供します」と井上校長。
「ただし、特進クラスだからといって、勉強で缶詰にすることはありません。部活動も学校行事も、進学クラスと同じように目いっぱい経験してもらいます」(井上校長)
昭和15年の創立以来、文武両立を実現してきた同校には、バスケットボールや新体操をはじめとして、全国レベルで活躍している選手たちが数多くいます。「どんなに一流の選手であっても、学習をおろそかにすれば、放課後の部活動への参加は許されないというルールがあります。特別扱いはありません。質の高い指導や練習がなくては、全国レベルで活躍できる選手が育成できないように、学力面においても同じことがいえます。そこで、特進クラスを柱とした、さらに質の高い学習をとおして、一人ひとりが目標の大学に合格するための確かな礎を築いていきます」と井上校長。
園家先生も「子どもたちのもっている希望や夢を、それぞれの分野の高いところで達成できるよう、教員も努力をします」と言います。特進クラス第1期生と先生方は、来春、力強い一歩を踏み出します。

昭和学院中学校 井上校長

公立の校長から昭和学院へ転身して11年になる井上校長は、自主的な学習姿勢を大切にし、特進クラス新設をけん引している

昭和学院中学校 園家先生

「特進クラスの新設で、学校が原点に戻った気がします」と園家先生

中1からの「キャリア教育」で、将来の目標を明確にイメージ

職場体験

職場体験で消防服に身を包む生徒たち

学習意欲を高めるうえでも、キャリア教育に力を入れている昭和学院では、中1から計画的に自分を見つめたり、社会について学んだり、また、「職場体験」の事前学習として、できるだけ多くの職種について研究します。
中2ではそれぞれの生徒の希望に合わせて70種類もの事業所のなかから「職場体験」へ。学校や病院関係、消防署など、幅広い職種のなかから興味をもった職業を選択します。
「実際に仕事を体験させていただくことで、コミュニケーションの大切さや、働く大変さなど、生徒は、さまざまなことを学んで帰ってきます。また、卒業生の話を聞く機会も設けているため、いろいろな職種についている先輩の話から、進路への具体的なイメージも高まります」と園家先生。大学進学やその先の就職に対する考え方にも変化が表れるそうです。

自立して正しい判断ができるか。困難を乗り越えられる人間力を

「どんな生徒を育てていくのか。何を経験させて、どんな中身を身につけさせられるのか」つねにそう考えながら生徒と向き合っていきたいという園家先生。かつては先生方の面倒見が良すぎたため、生徒の自主性が育たなくなったと反省したこともあったと言います。
「自ら一歩踏み出さないと前には進めない。そのことをいかに中学生からわからせてあげるのか、自分で考え、問題を解決して歩いていけるように導きたいです」(園家先生)

生徒一人ひとりが“当事者”に。失敗も悩みもすべてが貴重な経験

昭和学院中学校  ゴジラ

文化祭で制作した“ゴジラ”。有志の生徒で企画・制作をするのが昭和学院の伝統。先輩、後輩と一緒に貴重な経験を積む

学校生活において、「生徒一人ひとりが“当事者”になることが大切」とも園家先生は言います。「“主役”や“個性”、“活躍できる”など、昨今、耳にすることが多い言葉とのギャップに、戸惑う生徒もいます。学校生活のなかで、つねに主役になれなくてもいいのです。でも“当事者”にはなってほしい。失敗するのも悩むのも中学生にとっては大切な経験ですから」と園家先生。
そのために昭和学院では、できる限り生徒たちが“当事者”になる機会をつくっていると言います。学校行事ごとに生徒は委員会をつくって積極的に関わったり、先日行われた文化祭では、部活動やクラス単位での参加のほかに、1年生から3年生までの有志を募って“ゴジラ”のオブジェを制作しました。
初めて顔を合わす先輩、後輩たちと一緒に、進行や工程、持ち場などの分担を話しあい、協力しあいながら、ひとつのチームとして作品を仕上げたそうです。「つねに“当事者”として、達成感を積み重ねていってほしい」と園家先生。先生方は生徒の自主性を尊重しながら温かい目で生徒たちを見守りつづけます。

快適性と機能性を備えた「未来型創造キャンパス」

2010年に完成した新キャンパスは、たっぷりと日差しが注ぎ込む開放感あふれる造り。6つの理科教室やプラネタリウムなど、理科教育にも力を入れている同校がこだわった最新の設備や、1年中使用できる室内温水プール、600人収容可能な伊藤記念ホールなど、恵まれた環境で学ぶことができます。

昭和学院中学校 プラネタリウム

学校にプラネタリウムがあるのは全国でも珍しい

昭和学院中学校 英語教室

英語教室には、1人1台ずつパソコンが設置。自分の発音と正しい発音の波形をモニター上で比較するソフトなど、リスニングの向上に活かされている

毎朝20分の「朝読書」が想像力・創造力を育む

「読書は、世界を広げ、豊かな想像力を養います。本を読む習慣をつけるだけではなく、感想を文章にまとめることで、自分の意見を整理でき、考える力を鍛えて論理的に伝える力も伸ばします」と園家先生は言います。
1時間目の授業が落ち着き、集中力が増したと先生方も効果を実感しています。
また、「クラスの雰囲気や悩み事があるかなど、教員がクラスの雰囲気や一人ひとりの生徒の様子をじっくりと見守り、観察する時間にもなります」と園家先生。先生と生徒がしっかり向きあう、同校の大切な時間にもなっています。
同校で発行しているオリジナルの冊子『羅針盤』には、英数国をはじめ、美術、音楽といったすべての教科の先生が推薦する100冊の本が紹介されています。本の写真掲載許可のために、100冊分の承諾を出版社に得るなど、先生方の思いがつまっている1冊です。

昭和学院中学校 朝読書

心を落ち着ける時間

昭和学院中学校 図書室

蔵書数6万冊以上のメディアセンター

昭和学院中学校 羅針盤(朝読書) 昭和学院中学校 羅針盤(朝読書)
中学と高校とそれぞれの『羅針盤』。さまざまなジャンルの本が紹介されている

 

昭和学院中学校
[学校HP]http://www.showa-gkn.ed.jp/js/index.php
〒272-0823 千葉県市川市東菅野2-17-1
☎ 047-323-4171
最寄駅/JR総武線・都営新宿線「本八幡駅」・京成本線「京成八幡駅」徒歩15分。「本八幡駅」「京成八幡駅」・JR武蔵野線「市川大野駅」・北総線「東松戸駅」から京成バス「昭和学院」。