海外での英語体験をベースに、大学留学生と交流 楽しみながら国際感覚・英語力を身につける
修学旅行で身に付けた英語力を試す2日間
国際教育に力を入れていることで知られる専修大学松戸中学校。中学3年ではしっかりと準備を行った上で、約2週間のアメリカ・ネブラスカに修学旅行へと向かいます。ここでの体験が中学校での国際教育・語学教育の集大成と位置づけられてきましたが、本年度からさらに新たなプログラムが加わりました。それがISAプログラムです。これは留学支援等を行っている団体ISAから外国人講師と東大(院)や一橋、早稲田、ICUなどの留学生約30名を招き、英語のレッスンを行うというもの。「ネブラスカ事後研修」というタイトルからもわかるとおり、修学旅行から帰国したばかりの7月16・17日に実施されました。
「プログラムは中学3年生の各クラスに1名の外国人講師と、5~6名の留学生が参加するというもの。修学旅行に関するディスカッションを行ったり、プレゼンテーションを体験したりします」と、英語科担当の五味先生は語ってくれました。各クラスでは生徒数名の班に留学生1名が入り、プログラムが進められます。留学生の多くは日本語も話せますが、コミュニケーションの基本は英語。「今回参加した留学生は英語圏以外の出身者がほとんど。しかもその多くがアジア諸国です。実はこれにも狙いがあって、生徒が社会に出る5年後10年後、日本人が英語を身につけて接する外国人の多くが、こうした英語圏以外になるはずです。さまざまなイントネーションに触れることも、これからの英語教育には大事だと思います。また、今回来てもらった留学生は母国語、英語、日本語と3カ国語を話せるトリリンガル。そんな彼らからいろんな刺激を受けてもらいたいという思いもありました」と五味先生。
プログラムに参加した生徒からは「修学旅行で終わりではなく、継続的に学べて良かった」「アメリカ以外の発音に触れて、聞き取る力がついた」といった感想が聞かれました。まさに「鉄は熱いうちに打て」。ネブラスカ修学旅行で多くを経験したばかりの中学3年生には、大きなプラスになったようです。
生徒の英語力アップで長期留学希望者も増加
修学旅行以外にも、週2回の少人数英会話クラスや、昼食時間をネイティブの教員と過ごすランチタイムアクティビティなど、独自の内容で英語力を高めてきました。中学校で楽しみながら学ぶことで、高校で英語力が大きく伸びるのでしょう。こうした取り組みの成果は徐々に出てきており、これまでは毎年1~2名程度だった高校での長期(1年)留学希望者が、ここ2、3年は4~5名に増えたそうです。今回のプログラムを体験した中学3年生の数年後が、今から楽しみです。
専修大学松戸中学校
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