伝統校が育む、国際社会で活躍できる女性
127年前、「諸外国の人々と対等に交際できる国際性を備えた女性の育成」のため設立された同校。その精神は今も受け継がれ、「国際的視野の育成」を目指して、活発に海外交流活動が行われています。
独自の研修プログラムで世界へと目を開く
18日間の「アメリカ文化研修」(高1・2)は、地元の高校生がメンター(助言者)として生徒に同行し、授業以外も朝から晩まで英語中心の生活になります。研修のメインプログラムは、ポートランドで行われる「ジョブシャドウィング」。文字どおり〝影〟のように、さまざまな職業のワーキングマザーに密着する同校独自のプログラムです。
「生き生きと楽しみながら働く女性たちを間近で見て、お金を得ることが仕事の目的だと思っていた生徒の意識が変わります」と、ICEC(異文化相互理解教育センター)の中村香織室長。「その女性の家庭にも訪問し、夫婦で家事や子育てを協力し合う姿を見て、遊びと人生と仕事をバランスよくするために、自分の主張を持ち、おかしいと思ったことは積極的に変えようと動く大切さを学びます」
また、タイ、マレーシアに17日間滞在する「東南アジア文化研修」(中3~高2)では、タイのスラム街にある幼稚園を訪問。園児と交流します。
「スラムの過酷な状況に生徒はショックを受けながらも、社会の中で自分に何ができるのか考え、世界に対して温かいまなざしを向け、普段の生活に感謝の気持ちを持つようになります」(中村先生)
12年目を迎えた「国際学級」初心者と帰国生が共に成長
同校では学年6クラスのうち、1クラスが「国際学級」。約半数の生徒が帰国生で、一般生と得意・不得意を補い合いながら共に学びます。
「入学時はほとんど英語を話せず初心者グループにいた生徒が、3年後には派遣留学生に選ばれ、留学先の高校で〝リーダーシップ賞〟を受賞することもあるんですよ」と、国際学級主任のクリスタル・ブルネリ先生は言います。
「ただし、国際学級に在籍しているだけでは英語は上達しません。宿題をきちんとこなしたり、『今は理解できないけれど、頑張れば理解できる』と、前向きな姿勢で努力をする生徒は必ず伸びていきます」
今年で12年目を迎えた国際学級には、さまざまな経験やノウハウが蓄積。ネイティブの先生と日本人の先生が3人でチームを組んで、グループワークやディスカッション、プレゼンテーションなど、幅広い授業内容で高い英語力を養います。英語力で3つに分けたグループはそれぞれのレベルに合ったカリキュラムが組まれ、生徒と話し合いながら学期末ごとにグループ分けを見直します。
「今は実際のロールモデルもあって、日本と海外の大学の選択肢もあります」と、ブルネリ先生。その海外の大学進学のきっかけにもなっているのが、前述の同校の留学生制度です。選抜試験を行ってアメリカの高校に2名の留学生を派遣(高2/1年間)。「留学先では難しい授業も選択していて、帰国後は別人のように積極的な姿勢に変わります。世界中から人が集まる名門女子校なので、世界中に友達ができ、コネクションが広がるのも大きな経験ですね」(ブルネリ先生)
ブルネリ先生や中村先生をはじめとした、温かい先生たちに見守られながら、生徒たちは確実に国際舞台への階段を登っています。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
東京女学館中学校
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