私学探検隊

別学だからできる!男女の特性を踏まえたキャリア教育

国学院大学久我山中学校男女別学校の中でも、男女の特性に合わせた教育を発達段階に応じて取り入れている国学院大学久我山。キャリア教育も男女それぞれにプログラムを導入し、自分の将来を考える機会を与えています。男子は中3が『クエストエデュケーションプログラム』に取り組みます。実在する企業から出されるミッションに挑戦することで、働くことのおもしろさや難しさを体感します。女子は中2から始まる独自のプログラム『働くということ』に取り組み、社会の第一線で活躍する人の話を聞くこと、職場を見ること、論文を書くことを通して、働くことが自分の人生にどういう意味をもつのかを考えます。

男子 探究型の課題に取り組み、仕事の厳しさ、おもしろさを知る

企業から出されるミッションは、「まだ誰も気づいていない課題を発見し、当社の技術を駆使した解決策を提案せよ」というように漠然としています。4人1組で解なき解を出すことに取り組んだ生徒に話を聞くと「自由に発想できるけれども、思いつきのアイデアだけでは進まない」「日常的な視点が大事」「誰も気づいていないアイデアを探し出すことが難しかった」と苦戦した様子が伺えます。グループワークについても「意見がまとまらず、けんかになった」「仕事は簡単じゃないと感じた。考えを伝えるにしても、自分がどう言えばいいのかを考えさせられた」などの声が挙がりましたが、話し合いを重ねるうちに各自が考えて行動するようになり、大人をうならせる提案に至ったグループも少なくありません。昨年、オムロン社の上記課題に取り組み、白杖を必要とする人が両手を空けて歩行できるよう、ナビ付きサングラス「ガイドグラス」を考案。学内のプレゼンで1位を獲得したグループは、活動していくうちに、ある分野に詳しい、あるいはPCスキルに長けているなどメンバーの能力が浮き彫りになり、信頼関係が深まると議論も白熱。「好きな分野に深くかかわれて楽しかった」「チームワークに苦手意識があったが、意外とできて自信がついた」「授業では答えがわかっていても発言しないタイプ。大勢の前でのプレゼンはいい経験になった」と自信がついた様子。「大学は勉強だけで入れるかもしれないが、社会ではアイデアを出す力やまとめる力、人を説得する力などが必要」「いろいろな体験をすることが大事」と実感し、高校生活が有意義なものになっています。

女子 人の生き方、働き方から視野を広げ、自分らしい生き方を考える

男子よりも一足早く、中2からキャリア教育を始めるのは、働くということが、自分の人生にどういう意味をもつのかを、深く考えさせることが大切だと考えているからです。社会人講話や職場訪問を体験。今年は修学論文で社会の仕組みを探究する中3は「生活のために働くと思っていたが、人を支えるためだと知り、働くことへの意欲が涌いた」「見方を変えると視野が広がることを学んだ」「目に見えない仕事がたくさんあることを知り、見えない部分も考えるようになった」と目を輝かせます。高1になると学内だけでなく、学外へも足を運んで社会人経験者の話を聴くようになり「自分を重ねて考えることができている」と言います。「先生が『あなたに向いているから行ってきたら』と個別に勧めてくれるので行きやすい。毎回感想文を提出するので、書いているうちに自分の考えが固まってくる」という環境の中で、「社会貢献できる仕事に就きたい」「『好きなことは続けられるよ』という卒業生の言葉に勇気づけられた。得意の英語を活かせる仕事に就きたい」と、方向が固まりつつある生徒もいます。ただ、社会で活躍したいという気持ちが強くなればなるほど、結婚、出産という女性のライフイベントと、どう折り合いをつけるかに頭を悩ませているのも事実。「親になったら、働きたいという気持ちがあっても、子どものことも考えてあげなければいけない」どちらも中途半端にはしたくないから「結婚は考えられない」と言う生徒も。「女性の社会進出と少子化の狭間で、自分はなにをすべきかを考えたい」という言葉が印象に残りました。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

国学院大学久我山中学校
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