古都鎌倉の落ち着いた環境のなか「文武両道」「自主自律」をモットーに、知・徳・体のバランスの取れた教育に取り組む鎌倉学園。多様化する社会で、新しい文化を世界へ発信し、グローバルに活躍できる次世代のリーダーを育成するため、さまざまな海外研修を実施しています。
今回取り上げたいのは、中学3年～高校2年の春休みに希望制で実施される、北米、ヨーロッパ、ベトナムの3つのプログラム。
クリティカルシンキングスキルや、英語コミュニケーション力の向上を主軸に置く「北米研修」、オーストリアで芸術に触れ、ドイツにて平和教育を考える「ヨーロッパ研修」、現地の子ども達との触れ合いから、ボランティア精神やアジアと日本の未来を考える「ベトナム研修」と、それぞれ特色のあるプログラムの中から、生徒は自分の目的や興味に合わせて選択することができます。
海外研修は、該当学年であれば、何度でも参加可能。以下では、それぞれの研修の特徴と、実際にプログラムに参加した学生の学びの成果をご紹介します。

ヨーロッパ　芸術・文化の神髄と歴史の事実を学ぶ

教えてくれた人／神田 基成 先生
小泉 新くん（高2）、露木 友博くん（高2）
8日間の旅の前半はドイツ南部の世界遺産とダッハウ収容所をめぐり、歴史と第二次世界大戦の事実を学びます。後半は、ウィーンやハルシュタットといったユネスコ世界遺産の街をめぐり、本場のオペラを観賞します。生徒からは「ダッハウ収容所の、目を背けたくなるような展示の数々にあらためて戦争の残酷さを思い知った。教科書を読んでいるだけではわからない事実を知ることができた」「ジャケットを羽織り、蝶ネクタイをして観賞したオペラは、一生の思い出になると思う」などの声があり、ヨーロッパの歴史と文化を肌で感じた経験から世界へと興味が広がった様子がわかります。「この研修では、芸術の神髄に触れ、歴史の事実を知るだけでなく、第二言語として英語を話すヨーロッパ地域で自らの英会話スキルを試すいい機会にもなったよう。どのようにコミュニケーションを取ればいいかと工夫して話すことは、多言語社会で生きるうえで役立つはず」（神田先生）

ベトナム　ボランティア活動でアジアのためにできることを考える

教えてくれた人／佐藤 洋平 先生
藤田 司城くん（高1）、三谷 太朗くん（高1）
ベトナム研修では、施設の整備や補修作業などのボランティア活動を実施。また、小学校を訪問し、折り紙やけん玉といった日本の遊びを教えながら異文化交流をはかります。研修に参加した生徒からは、「言葉が通じないからこそ、自分から笑いかけるなどアクションを起こすことが大切だとわかった。子ども達の笑顔が忘れられない」「同じアジアでも、街の様子や人々の暮らしぶり、食事の内容など、日本とは全く違うことに驚きだった」と、自ら働きかけることで人に喜んでもらえる楽しさを知ったという声や、アジアの近隣国への理解が深まったという感想を聞くことができました。「現地の小学生と交流をはかるため、参加生徒は3か月前から準備をしました。言葉の通じない子ども達にゴミの分別を伝えるためにゲームを考案したり、紙芝居をつくったりと、様々な工夫をこらしていました。研修で、自分たちが、人のために何ができるのかを考えるきっかけになれば」（佐藤先生）

北米　一流大学の学生と触れ合い学びの意欲を高める

教えてくれた人／北島 亨博 先生
相子 隆之くん（高2）、阪野 友祐くん（高2）
ボストンのマサチューセッツ工科大学、ハーバード大学にて実施されるグローバルリーダー育成プログラムに参加。「一流大学の講義を現地の大学生に混ざって受講したほか、意見交換などを通じて、物事を掘り下げて考える力＝クリティカルシンキングと英語コミュニケーションスキルの向上をはかります」と北島先生。参加した生徒は「現地の学生の学びに対する意欲の高さに驚き、刺激を受けた。進路について意見を交わすなかで、新しい考え方に触れることができたので、今後は将来のあらゆる可能性を視野に入れつつ、目標に向かって努力していきたい」「自己紹介やプレゼンテーションのほか、とにかく英語を話す機会が多くあり、参加後は英語で発言することに抵抗がなくなった。授業のスタイルが日本のものとは違いおもしろかったので、今後は別の国にも行って授業を受けてみたい」といった意見があり、進路や学習に対する姿勢に大きな変化があったことがわかりました。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

鎌倉学園中学校
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☎ 0467-22-0994
最寄駅／JR湘南新宿ライン（横須賀線）「北鎌倉駅」徒歩13分。JR湘南新宿ライン（横須賀線）・江ノ島電鉄線「鎌倉駅」から江ノ電バス「建長寺（鎌倉学園前）」。