私学探検隊

主体的学習を加速させる!大宮開成の図書館改革

昨年度より導入した「自己管理ノート」の活用によって、徹底した自学自習の精神を育んできた大宮開成中学・高等学校。今年4月に、新図書館棟が完成し、生徒の主体的学習に、相乗効果的にさらなる影響を与えています。今回はその取り組みについて、教頭の松﨑慶喜先生にお話を伺いました。

図書館を通じて「知識活用力」を育成!

図書館従来の学校の図書館は、特定の生徒による利用に偏ってしまいがちなところがありますが、すべての生徒に『図書館の使い方を学んで、身に付けさせていく』のが大宮開成の図書館です。「積極的な図書館活動を行う施設でありたい。生徒が来るのを待っているのではなく、図書館側、司書側からどんどん生徒にしかけを作り、攻める図書館を目指したい。そういう想いでこの図書館を設立しました。教科書だけの知識は、受験には役立つかもしれませんが、それはあくまで学力の基礎・基本の部分だと思っています。社会に出て役に立つ人間になるためには、教養のレベルまで高めた知識が無くてはなりません。教養とは、知識を蓄えるだけでなく、そこに解釈を加え、アウトプットしていくことだと思います。教養を膨らませるためには、やはり書籍は不可欠なのです。今年度以降は、カリキュラムに『図書館活用』を前提とした授業を、各科目で必ず組み込むことを考えています。また、司書による授業時間を設定し、メディアリテラシー(情報の活用能力)のレクチャーを行う事も検討しています」とも松﨑教頭は言います。授業の中にも図書館と関わるしかけを積極的に作り、知識を活用する『方法』を指導し、そうして「社会に出て役に立つ人間」を育てることこそが、大宮開成の目指す図書館のあり方です。

学力向上は自学自習の姿勢から「生徒視点に立った生徒のための」自習室

同校は新図書館棟の2階に、自習室を開設しました。なんと、朝は6時半から開放しているとの事。「旧来の自習室も、もともと利用率が高かったのですが、新図書館棟に自習室を開設したことで、さらに朝から自習室に通う生徒が増えました。特に放課後は『待ち』が出てきてしまうほどです。」(松﨑先生)さらに、自習室の横には『ラーニングコモンズ』と呼ばれる、質問や教え合いができる教室が設置されており、生徒同士での話し合いや議論の場にもなっているそうです。夜は19時までの開放となっていますが、「家族との時間、そして家庭での学習の習慣も大事にして欲しい」という松﨑教頭の言葉からも、大宮開成の徹底した自学自習の姿勢を育もうとする想いが、生徒への愛情とともに伝わってきます。
「生徒が使える図書館でなければ意味が無い」という松﨑教頭の言葉通り、充実した新図書館棟の設備に加え、生徒に運営側の視点も持たせ、その活動に活発に参加をしようと思わせるしかけが、生徒一人ひとりの『主体性』を育んでいるのです。
そんな大宮開成の図書館に、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

大宮開成中学校
[学校HP]http://www.omiyakaisei.jp/
〒330-8567 埼玉県さいたま市大宮区堀の内町1-615
☎ 048-641-7161
最寄駅/JRなど「大宮駅」徒歩19分または国際興業バス「天沼町(大宮開成中学・高等学校前)」。登校日朝にはノンストップ直行便あり。