情報を共有して、互いに助け合い高め合うICT教育
生徒全員がタブレット端末を使用し、双方向授業に活用
急速に進む情報化社会に対応するため、学校教育の場でICT活用の重要性が高まっています。聖徳大学附属女子中学校では、校内にいればいつでもインターネットにアクセスできるよう無線LAN環境を整備。2015年10月から段階的に導入し、2016年4月からは生徒全員がひとり1台のタブレット端末を使用して、アクティブ・ラーニングに取り組んでいます。
ICTスキルを身につけて自ら考える力を養うだけでなく、「情報を共有することで、生徒同士も教え合い助け合いながら互いを高めていく集団づくりに役立てたい。それが、本校のICT教育の根幹にあります」と、黒澤リサ先生。
日常的には、日々の連絡の一斉配信など通信ツールとして利用。テスト前には生徒に学習時間を記録させるなど、学習状態を把握することにも役立てています。専用の学習アプリが入ったタブレットを、辞書代わり、資料集代わり、ノート代わりとして使いながら、全教科の授業をはじめ部活動や課外活動など学校生活のさまざまな場面で、ICT教育を取り入れています。
電子黒板付きプロジェクターにつないで、写真や資料を拡大
使い方は多種多様です。実技教科では細部を拡大できるタブレットの特性が有効です。家庭科で、スカートのファスナーの付け方の手順を写真付きで準備して教科書代わりに使用したことも。
社会科や理科では、インターネットを使った“調べ学習”はもちろん、電子黒板機能付きプロジェクターにつないで写真や資料を拡大表示するなど、わかりやすい授業を展開。英数国の教科でも練習問題の提出などに利用されています。
ホームルームでは、人前で発言するのが苦手でも、タブレットに書き込んで意見を伝えられるので、消極的に見えた生徒にもスポットが当たるようになりました。こうした積み重ねが生徒の積極性を促し、プレゼンテーション能力を培う教育的効果につながっていきます。
授業以外では、部活動でも積極的に利用しています。球技のフォームを確認したり、ダンス部ではその場で録画したものを再生確認するなど、パフォーマンスの向上に役立てています。
視覚的なポイントの導入で、授業の要点がつかみやすい
生徒たちの順応力は驚くべきもので、段階的導入から約2カ月後にクラス紹介の短いCMを作った時も、イラストを使ったり歌やダンスを取り入れたり、授業で習い覚えた操作を駆使していました。そのコンテンツを見て、「こんなことができるようになるなら」と、保護者の方々も納得してくれたそうです。
「タブレットで視覚的に訴えることで授業の要点がつかみやすく、生徒たちが以前に増して集中できるようになりました。ICTの活用によって、50分授業で“70分”分の学習内容を提供できていると実感しています」と黒澤先生。
「ICT機器は使うことが目的ではなく、教育効果を高めるために利用するもの。背伸びをすることなく、生徒のペースに合わせて上手に活用していこうと考えています」
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
聖徳大学附属女子中学校
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