英語はひとつのコミュニケーションツール はじめの一歩として自信をつけ 実際に話す機会を設けて意欲を高める
言葉はコミュニケーションツール自信をもつことがカギ
約80年前の創立当時から国際人育成を掲げていた麗澤中学・高等学校。教育の柱となっているのが、叡智を育む「5つのL」。昨年から「叡智コース」もスタートしました。叡智とは知識と知性を支える優れた知恵のこと。普遍的な道徳観を身に着け、グローバル社会で活躍できる人物の育成を目指しています。
叡智コースには東京大学進学を目標とした「アドバンスト叡智コース(AEコース)」と、難関大学や海外大学への進学も視野に入れ、第一志望校進学を目指す「エッセンシャル叡智コース(EEコース)」があります。そして、コース発足から1年。今春から、EEコースの生徒を対象にした新しい取り組みが始まりました。
EEコースの希望者の中から選抜した18名でConfidence Building Teamを結成。これは自尊心とチームワークの向上を目的とした活動をするグループです。麗澤の英語教育の中でも重要視しているコミュニケーション力。「これは、英語だけでなく、社会に出たときに絶対に必要なスキル。まず、コミュニケーションとはどういうことかを体験します」と話すのはこの活動のアドバイザーの麗澤大学のクリス・ポール・マクヴェイ教授。この取り組みを指導する英語の有賀望美先生も「コミュニケーションで大切なのは、伝えたい、親しくなりたいという“思い”とその第一歩に必要な“自信”。このプログラムでは、まず生徒たちに自信を持たせることだと考えています」と話します。英語は言葉、コミュニケーションのためのものという基本から、この活動が始まりました。
アクティビティを通して協力や責任感を体感
最初の活動ではチームでアクティビティにトライ。全員が輪になり、毛糸を投げて、クモの巣のようなものを作ります。完成したら逆に毛糸を渡して、元の毛糸玉に戻します。「このアクティビティは、1人が欠けても成り立たない、みんなが協力して、きちんと毛糸をキープし、的確に相手に渡すとことが大切。単純な作業のようですが、進めていく中で生徒たちが自分で気づいていきます」と有賀先生。1人抜けたら成立しない=全員が必要な人材ということで、責任感が生まれ、成功したときの自信につながります。
そして、1学期の集大成として、浅草で外国人の観光者にインタビューを敢行しました。グループで5つの質問を用意。実際にどうやって話すと相手に伝わるかを考えながら事前にリハーサルを行いました。「ここでは“話す技術”を実感していきました。英語が話せることと、コミュニケーションが取れることは違います。“伝える”ためには、表情や気持ち、ジェスチャー、声の大きさ、いろいろな要素が必要だということに気づきます」とクリス教授は話します。
観光客へのインタビューに出る前のロールプレイングで“コミュニケーション”を体験し、実践に挑戦。そこで、自分たちの質問が“伝わる”ことを体験します。一生懸命伝えようとすると、相手も一生懸命聞こうとしてくれます。そこに会話が生まれ、交流ができるのです。
「話したい」と思う気持ちが英語力向上のモチベーションに
「英語を学校の勉強だと思うと大変だと感じるかもしれませんが、世界中のたくさんの人たちとコミュニケーションを取るためだと思うと取り組み方も変わってきます。文法やテストの点数も大切ですが、そもそも言葉=コミュニケーションツールということを実感してくれたらと思っています」と有賀先生。実際に外国人の方と話すことで、生徒たちは自信を持てるようになります。コミュニケーションには、表情や感情、ボディランゲージなど、複合的に必要であることもわかります。そして、その先に英語が話せると楽しい、もっとスムーズにコミュニケーションが取れるように英語を頑張りたいという思いが芽生えてきます。Confidence Building Teamの活動で、いつもの授業とは違う体験をした生徒たち。今まで以上に自信を持って取り組めるようになってきたといいます。その自信を胸に、次のステップにチャレンジしています。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
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