学年を超えた仲間と共に追究・体験・学習 さらに展開の幅を広げた「ＴＤＵ ４Ｄ-Ｌａｂ」
経験することの重みを学んだ石巻女川スタディーツアー
昨年より中高一貫の特性をいかし、中学生と高校生が共に協力しながらひとつのテーマに沿ったグループ研究を行う「TDU 4D-Lab」を開始した東京電機大学中学校。「昨年は初めての取り組みということで、思うように進まない面も多々ありました。2年目となる本年は、教員・生徒共に失敗を踏まえた上で計画を立て、各ラボがより密度の濃い活動を行っています」と、社会科見学に行こうラボ顧問の島崎由紀子先生。
今年、島崎先生のラボでは、所属する生徒14名に加え、校内募集により参加した生徒7名でNPO法人カタリバ主催の「3・11を学びに変える旅」に参加。初日は多くの犠牲者が出た大川小学校を訪問し、子供を失った遺族でもあり教師でもある佐藤敏郎先生のお話をうかがいました。「当時のまま保存されている学校は津波の爪痕がいたるところに残り、その現実に心を痛め泣いてしまう生徒もいました」と、島崎先生。佐藤先生のお話の後のグループワークでは、「当時どんな状況だったのか」「なぜ山に逃げなかったんだろう」など、生徒達は聞いた話をもとに自分達で考え、ツアーに参加する他校の生徒とディスカッションを行いました。「勇気をもって意見を伝え、話し合うことが大切だと佐藤先生はおっしゃっていました。これは生きていく上でとても重要なことです。被災地という環境の中でお話をうかがったことは、生徒達にとって大きなプラスになったと思います。ぜひ来年も参加したいですね」（島崎先生）
生徒の積極性を高めたスクールミュージアム
スクールミュージアムでは30点ほどの絵画を展示。1点1点魅力を見つけ説明することで、感性を磨きました
学園として110周年、東京小金井キャンパス開設25周年を迎えた同校。それを記念して8月に、オルセースクールミュージアムを開催しました。期間中は生徒によるアート・コンシェルジュ、大学研究室の紹介、地域と連携した企画展示を併せて行い、約3000名の来校がありました。コンシェルジュに応募した約30名の生徒は、学習した知識や自分のおすすめの見どころなどを熱心に伝え、多くの来場者から好評を博しました。また広報ラボがチラシ制作を行うなど、4D-Lab活動の一環として生徒達もさまざまな場面でイベントを盛り上げたそうです。「本校を知っていても、校内に入る機会がなかった地域の方にも多くいらっしゃっていただき、学校を知ってもらうことができ嬉しく思います」と、入試・広報担当の影山大先生。
視野の広さ、冒険心、向上心、共感、専門性という5つの力の育成に加え、コミュニケーション能力やプレゼン能力も高めるTDU 4D-Labにますます期待が高まります。
Q.なぜコンシェルジュに応募を？
A.「美術部の副部長ということもあり、やってみたいなと」「知らない方に説明するのは貴重な経験だと思って」
Q.事前にどのような準備をした？
A.「講習を受けた後、自分達で調べたことや感じたことをまとめ、オリジナルの資料を作りました」
Q.難しかったことは？
A.「相手が聞き取れ、他の鑑賞者の邪魔にならないという声の大きさですね」「小さな子供に説明する時、理解できるよう表現を変えたことです」
Q.コンシェルジュを経験した感想は？
A.「自分から望まないと経験できないことですし、将来にも役立つと思いました。今後もこのような機会があれば積極的に参加していきたいです」「最初は絵画にあまり興味がなかったのですが、フランスで本物を見てみたいと思いました」
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
東京電機大学中学校
［学校HP］http://www.dendai.ed.jp/
〒184-8555 東京都小金井市梶野町4-8-1
Tel. 0422-37-6441
最寄駅／
JR中央線「東小金井駅」徒歩5分。