私学探検隊

この国で、世界のリーダーを育てたい。 「世界」「英語」「専門」を深める春日部共栄の6年間

「本校が中学開設以来、一貫して取り組んでいるのが、『世界で活躍する真のリーダーの育成』です。『世界』『英語』『専門』をキーワードに、高い学力だけでなく、志す道における高く深い専門性、国境を越えて人々と協働できる英語力、そして世界に目を向け、広い視野でものごとを考えることができる力の育成を大切にしています」
教頭の星先生がこうお話されるとおり、同校には、多くの体験の中で「本物」に触れることを通じて、生徒一人ひとりが将来の夢を発見し、それに向かって学び、夢をかなえる力を獲得するための様々な取り組みがあります。
具体的に今回は、体験を重視したグローバルリーダーズプログラム、速読練習や新聞記事を利用する「ワールドビュー」を中心としたMタイム、補習を中心としたLタイム、様々な分野の最先端で活躍する人物を講師として招く講演会、という3つの取り組みを紹介します。
様々な活動を取り入れる同校では、これらの取り組みを有機的につなげていくことで、理念として掲げる「世界で活躍する真のリーダーの育成」に挑戦しています。それぞれの取り組みのエッセンスを、ぜひご覧ください。

世界のリーダーを育てる「共栄グローバルリーダーズプログラム」

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2003年に開設された春日部共栄中学校は、開校以来、様々な取り組みを通してグローバル人材の育成を行ってきています。それらの取り組みのキーワードは、「本物に触れる体験(インプット)」と「英語による表現活動(アウトプット)」です。その取り組みは、教室での座学だけに留まらず、あらゆる活動の中で展開されています。
「まだまだ経験の乏しい中学生には『本物』に触れる経験の積み重ねが必要です。したがって、本校では、文化の違う様々な人々とあらゆる形で実際に触れ合う機会を大切にしています」「また、体験を積むことと同時に、そこで得たものを何かしらの形で表現(アウトプット)することで、知識が知恵となり定着していくのです」(星先生)
このようなコンセプトに基づき、国内外で行うプログラムを中学1年生から高校2年生の5年間、実施しています。(表1参照)
「英語力を身につけることは、グローバル人材としての必須要件です。しかし、本校では英語は自分自身の考えや立場を伝えるためのツールとして捉えています。大事なのは、そこで語るに足るコンテンツを持つことなのです」星先生は、このようにプログラムへの想いを語ってくださいました。単純に英語のスキル向上を目指すのではなく、本物に触れる体験を積み重ねていくことで、言語に留まらず、価値観や考え方の違う人々と価値を創造していく力を養うこと、それこそが春日部共栄の目指すグローバル人材育成です。

表1 共栄グローバルリーダーズプログラム 主な取り組み

実施学年 プログラム名 内容
中1 Global English Program First 本格的に英語の学習を始める中学1年生。3日間、様々な文化的背景を持った外国人講師のもと、英語を使う楽しさを体感します。
中2 Global English Program Second 中1のプログラムから一段レベルを引き上げ、ロールプレイやスキット発表を通して、友だちと協力しながら状況に応じた英語の使い方を学び、英語でのコミュニケーションの楽しさを体感します。
中3 K-SEP
(Kyoei Summer English Program)
10日間にわたってカナダの大学生と英語のレッスンやアクティビティに取り組む。最終日には全員が英語でのプレゼンテーションに臨みます。
中3 バンクーバー語学研修 バンクーバーの大学で、英語の授業を受けながら、現地の人々と交流する。実践的英語力はもちろん、異文化への理解を深めます。
高1・2 ボストングローバル人材育成プログラム
オーストラリア海外教育研修
ボストンの大学キャンパスで、10日間世界中から集まった同世代の学生たちと学び、英語力やコミュニケーション力を高めます。ハーバードやMITの学生とも交流し、海外大学への進学に目を向けます。また、オーストラリアでも同様のプログラムを実施します。
高2 オーストラリア修学旅行 現地高校生との交流プログラムなどを通して、日ごろ鍛えた英語力の力試しと、異文化理解を目的としています。



グローバルに活躍するための力を養う「Mタイム」と「Lタイム」

生徒が登校してすぐ、8:15~8:40に表2のような流れで行われるのが「Mタイム」です。ここでの特徴的な取り組みが「速読練習」と「ワールドビュー」です。「速読練習」では、オリジナル教材を用いて、目の動きを速くし、情報の処理力を高めるための訓練を行い、速読力を養います。「ワールドビュー」では、各クラスの生徒全員が交替で新聞や雑誌から興味を持った記事を抜き出し、それに対する要約・感想・提案をレポートにまとめ、それを全員で読みます。新聞を毎日読む習慣を身につけるだけでなく、クラスメイトが取り上げた記事を読むことを通じて、生徒たちの知的世界を広げ、相互理解を促します。さらに、自分の考えをまとめ、意見を形成する力を養うことにも役立っています。
月水金の放課後には「Lタイム」と呼ばれる補習と自習の時間もあります。月曜と金曜は、英語と数学について先生が指名して行う補習と、ハイレベルの講習が行われています。いずれも17時から45分間。水曜は全員が教室に残って、20分間、自学自習をします。生徒たちは学力と同時に、短い時間を有効利用する集中力を身につけます。
 
表2 毎日行う朝学習「Mタイム」のメニュー

速読練習(3分) 目の動きを速くし、目から読み取った情報を頭の中ですばやく処理するための訓練
ワールドビュー(1分) 毎日の新聞や雑誌などから興味深い記事をピックアップし、それに要約・感想・提案を記した「ワールドビュー」を読む
英語のリスニング(10分) 耳と目と口を使って、約1週間 同じ題材に取り組む
数学問題演習(3分) 問題集の指定された問題を解き、計算能力を高める。
自習(残り時間) 限られた時間で集中して自分の課題に取り組む。



年間8回開催、本物に触れる「講演会」

様々な分野の最先端で活躍する講師を招き、「本物」を体験する場が、「講演会」です。長期休暇中を除きほぼ毎月行われており、同校が力を入れている取り組みのひとつです。講演テーマは多岐に渡り(今年度テーマは表3参照)、各分野の第一人者が生徒たちの知的好奇心を刺激します。こうした経験は、生徒たちが普段の学校生活だけでは知り得ない様々な世界を知り、将来の可能性を探求する貴重な機会となっています。
単に講師の話を聞くだけでなく、入念に事前学習を行うことで有機的な学習を実現しているのも同校の講演会の特徴です。生徒たちは講演テーマについて事前に調べ、レポートにまとめた上で講演会に臨みます。これによって講演での学びが、ずっと深いものになっているそうです。
 
表3 2017年度の講演会テーマ

対象学年 テーマ 講師
4月 全学年 ネットトラブルと情報リテラシー 一般財団法人 草の根サイバーセキュリティー運動全国連絡会
5月 1年 春日部を知ろう 春日部市シティーセールス広報課
2・3年 裁判員制度について さいたま地方検察庁検事
6月 1年 朝食の大切さ 大塚製薬
2・3年 外国から見た日本と日本人 国際人をめざす会
7月 1・2年 世界の子供たち JICA-国際協力機構
3年 「K-SEP(共栄サマーイングリッシュプログラム)」
9月 1年 メディアクリエーターの世界 Kプロジェクツ代表
2・3年 救急医療体制の充実について 県保健医療部医療整備課 主幹
10月 1年 認知症について 介護老人保健施設なのはなの里 施設長
2・3年 命の大切さ 越谷市立病院 県助産師会
12月 全学年 豊かな言葉を話す、豊かな声で話す フリーアナウンサー 東京国際大学講師
2月 全学年 弁護士の仕事 埼玉県弁護士会



一人ひとりの夢をかなえリーダーシップを育む

さまざまな取り組みを通じて真のリーダーとしての素養を育む春日部共栄での6年間は、きっと子どもを大きく成長させてくれる時間であることが、お話を伺い強く感じられました。学校へ足を運び、ぜひそれを確かめてみてください。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

春日部共栄中学校
[学校HP]http://www.k-kyoei.ed.jp/jr/
〒344-0037 埼玉県春日部市上大増新田213番地
Tel. 048-737-7611(代)

最寄駅/
東武アーバンパークライン・東武スカイツリーライン「春日部駅」からスクールバスで10分

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