鎌倉女子大学中等部・高等部のフェアリーコンソート部は、全国でも珍しいフルートとハープの2種類の楽器のみで演奏する、器楽アンサンブルの部活です。
「フェアリーコンソート部」を紹介します
部活の名前は「妖精の合奏団」という意味です。その名の通り、フルートとハープのアンサンブルが、優しく柔らかな音色を響かせます。4月の入学式では歓迎演奏を行い、新入生をうっとりさせていました。とはいえ妖精の世界は、日々の厳しい練習があってこそ成立するのです。
部活の時間になると練習場所となる演習室を仕切り、楽器ごとに自主練習からスタートします。フルート担当の部員が横一列に並んで練習しています。「フルートは、高中低のパートに分かれて吹きます。今はメロディーラインをメインに吹く人、それにハモる人、そして伴奏風に吹く人で練習しています」とフルート担当の部員は言います。小さな穴に唇を当てて「ふーっ」と息を吹き込んで音を出すフルートは、演奏者の息の量やそのときの気分によって全く違う音色をつくり出すのだそうです。少しの息を長く吹き込むと、優しく流れるような音色に、そして「ふっふっふっ…」と途切れるように吹き込むと、軽やかにはずむようになります。強弱を変えて長さを変えながら、何度も音を出して練習を繰り返していきます。
ハープの練習をのぞいてみると、大小2種類のハープがあります。小さめのハープは「アイリッシュハープ」といい、音域は5オクターブあります。ひと回り大きいほうは「グランドハープ」といって、7オクターブの音が出せるうえ、足元にあるペダルを上げ下げすると、♯(シャープ)や♭(フラット)の音を出すことができるのだそうです。「赤い弦がドの音。配列はピアノと同じなので、ピアノ経験者なら音を出すことはできますが、弦を弾くときの強さで音の雰囲気が変わるので、練習が必要です」とハープ担当の部員は語ります。
自主練習が終わると、演習室の仕切りを外して、いよいよ全員の合奏が始まります。「とにかく基礎練習です。怠けると演奏に影響します」と部員たちは口をそろえます。ハープを担当する部員は、指を器用に操って音階を奏でます。フルートを担当する部員と「壁」ができないように息を合わせるのがポイントだそうです。下校時間は夕方6時です。それまでに部員全員が集中して、息を合わせて練習を行います。
神奈川県代表として全国高等学校総合文化祭に参加しました
こんな日々の努力の積み重ねが実り、フェアリーコンソート部は昨年の7月、宮城県で行われた第41回全国高等学校総合文化祭に神奈川県代表として参加しました。そのなかでも器楽・管弦楽部門の演奏会に参加し、オリジナル曲である『フェアリーズガーデンⅢ~ミニチュアグランドワルツ~』を演奏しました。その際、宮城県を訪問されていた秋篠宮さまと次女の佳子さまが本校の演奏を鑑賞され、「フルートとハープの演奏がすばらしいですね」という佳子さまのお言葉が新聞上で紹介されました。新たなメンバーで真剣に曲と向き合い、練習を重ねてきた成果を披露することができ、大きな拍手をいただくことができました。
部員たちは胸にハープをかたどった部章をつけています。半世紀以上も続くこの部の誇りです。「この伝統を後輩にも受け継ぎたいし、多くの新入生に入部して欲しいですね」と、部員みんなが声をそろえました。
学校にいらしてください
本校では、フェアリーコンソート部以外にも関東・全国レベルで活躍しているクラブがあります。8月4日、土曜日に「クラブ活動体験」を実施します。生徒たちも心待ちにしています。ぜひご来校ください。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
鎌倉女子大学中等部
[学校HP]http://www.kamakura-u-j.ed.jp/
〒247-8511 神奈川県鎌倉市岩瀬1420
Tel.0467-44-2113
最寄駅/
JR根岸線「本郷台駅」徒歩15分。JR・湘南モノレール「大船駅」からバスで約10分、「鎌倉女子大前」下車。「大船駅」から徒歩23分。
京浜急行線「上大岡駅」または「金沢八景駅」からバスで「鎌倉女子大前」下車。