2018年度は共学校化完成年度! 「探究する力」を育てる取り組みが進化中
「実践知」の精神を受け継ぐ探究型教育
法政大学の付属男子校だった法政大学第二も、2016年に共学校化して今年で3年目。これで全学年、女子が揃ったことになりました。
「校舎も新しくなり、本校がめざす“探求型の学習”がソフト面でもハード面でも実現可能となったわけです」とは入試広報主任の上山勉先生。
同校が探究型の学習を目標とする、そのベースには法政大学憲章である「実践知」があります。「実践知」とは、実学をもって近代社会を良くしようとした創立当時の理念を引き継ぐもので、「社会の問題や課題を考え、生きやすい社会をつくるため、その方法を探索する知性のこと」。つまり、「知性や教養で社会の課題を解決していこうというもの」です。
図書館を積極的に活用し、探究心を養う
探究心を養う「学びの拠点」が図書館です。図書館の蔵書は6万冊。共学校化してから授業や調べ学習でもよく活用するようになり、多いときには1週間で6000名、1日に延べ1500名の利用があったことも。
「男子校時代、放課後、図書館に生徒の姿はほとんど見られない日もありました。しかし、いまは毎日、男子・女子問わず生徒の姿が見られます。図書館を使うことが当たり前になってきているのです」(上山先生)
図書館にない本は大学から取り寄せることも可能だそうで、生徒のみなさんは図書館を活用し、「学び」を深めています。
世界的な活躍をする物理部
「実践知」を体現しているのが物理部で、部が取り組んでいるのが「缶サット」です。物理部は「缶サット甲子園」に出場し、10大会中、3回も優勝を果たしています。
物理部の顧問もしている上山先生は、「缶サット甲子園とは、缶サイズの人工衛星を作り、それを打ち上げ、データをとり、技術力や創造力を競うものです。本校の物理部は、缶サットを災害や遭難者救助など社会に役立てたいと考えており、評価が高いのです。また、これまでアメリカで行われた世界大会に出場してきましたが、今年はESA(イーサ)(ヨーロッパ宇宙機関)主催の缶サット国際大会に日本代表として出場することになりました」と言います。
さらに、昨年12月には、法政大学が主催している「自由を生き抜く実践知大賞」で特別賞である「社会の未来賞」を受賞。まさに、「実践知」を実行しているのです。
高3の3学期は大学への架け橋
法政大学への推薦は高3の12月に内定します。そこで、3学期には、進学予定の学部学科に応じた研究テーマで調べ学習をし、プレゼンをする「3年3学期」があります。
たとえば、法学部への進学が内定していたとします。「憲法」や裁判をめぐる問題をテーマにした講演を聴き、裁判所などにも行き、検察官など実際に話を聞きに行くなどフィールドワークを行います。
「フィールドワークでは話を聞きたい人に自分たちでアポを取って行きます。本校の生徒たちは物怖じしない生徒が多く、有名な人や団体に実際に会って話を聞いてくるのですよ」(上山先生)
プレゼンテーション大会には法政大学の先生も見学に訪れます。そして、大学の先生から問題点や課題などアドバイスを受けることも。
「高3の『3年3学期』は大学への架け橋となるのです」(上山先生)
6年間の学習の総まとめとして、また大学への準備として、大学の付属校だからこそ可能な取り組みです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
法政大学第二中学校
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