私学探検隊

発想の自由人を目指すGlobal & Science研究・医療系進路を見据えた新クラス設置!

女子の伝統校である戸板が2015年度から共学の三田国際学園に生まれ変わって4年目。イマージョン教育の展開を打ち出した「インターナショナルクラス」、「自ら考える力」を伸ばすアクティブラーニング形式の「相互通行型授業」を全教科で実施するなど、新しい学びで注目を集めている同校。2019年度には、研究職や医療系進路を見据えて、研究者たる姿勢で学ぶ「メディカルサイエンステクノロジークラス」が新設予定です。グローバル社会で活躍する人材の育成を目指す三田国際学園の教育に迫ります。

相互通行型授業が常に思考する環境を創出

三田国際学園は、実践的な英語力やコミュニケーション能力、サイエンスリテラシーやICTリテラシーといった知識やスキルを土台として、「相互通行型授業」を教育の柱に据え、未知の問題へ立ち向かい解決できる思考力の習得を目指しています。この「相互通行型授業」は、教員の質問から始まり、仮説を立て、グループで議論、検証し、自分たちの意見を再構築します。そして最終的にはプレゼンテーションを行い教室全体でその思考のプロセスや多様な考えを共有するところまでたどり着きます。
「手法は時と場合により様々ですが、いわゆる問題解決型のアクティブラーニングを主体としています。本校では一部の教科、授業で単発的に行うのではなく、全ての教科で継続的に実践しています。そのため常に自分の頭で考えること、自分の考えを発信することが求められる環境になっているといえます。こうした思考のトレーニングが日々積み重ねられることによって、たしかな思考力が身につくと同時に、コミュニケーションスキルや創造性、発想力が磨かれていくと考えています」と、教頭の今井誠先生は説明します。

研究者たる姿勢で学ぶ「探究する」サイエンス
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これまで中学には、特色の異なる「本科」と「インターナショナル」2つのクラスが設置されており、2019年度から「メディカルサイエンステクノロジークラス(以下MSTクラス)」が加わります。「三田『国際』ということで、英語教育に力を入れている学校として多くの方に認知していただいていますが、実験機器や設備などサイエンスラボも整え、理科教育も重要な柱としてこれまで同じように力を入れてきました。医療者や研究者になりたいという在校生が年々増えており、その要望に応えるかたちで、医学部志望者へのキャリア教育や受験指導に対応できる体制づくりが始まりました」(今井先生)
また、中学のMSTクラスに先駆け、今年度からMSTコースを高校でスタート。中学同様、基礎研究プログラムを実施しており、放課後、毎日のようにラボに集まって各自の実験や仲間との議論などを行っているといいます。指導にあたる理科教員は、大学で教鞭を執っていたり、国立研究機関の研究員の経歴を持つなど、現在も専門分野の研究を続ける現役の研究者でもあります。ロールモデルのような存在が身近にいる環境のなかで、生徒たちは科学の作法や研究者たる姿勢で学ぶ習慣を身につけていきます。
MSTクラスでは、数学や理科分野への意欲が旺盛な生徒の探究心をかき立てるプログラムを用意しています。1・2年次に行う「サイエンスリテラシー」の授業では研究活動に必要な素地を身につけ、続く2・3年次の「基礎研究」では、各自がテーマを設定して実験を行い論文にまとめるなど、論理的思考を徹底的に習慣づけます。また、医療者や研究者としての将来を見据え、マインドを育てるとともに、受験対策として数学は進度を速め、中学課程修了までに高校範囲にも入ります。

創造性を育む基礎ゼミ 本科クラス

本科クラスでは、相互通行型授業を中心に、生徒の自発的な学習意欲を引き出し、学ぶ楽しさ、知る面白さを追求します。英語授業も週8時間実施し、その大半の授業にネイティブ教員が関わります。生きた英語に触れながら基礎学力を定着させ、1年次の英検3級取得を目指します。
2年次から始まる基礎ゼミナールは、本科クラスのみ実施するプログラムで、興味・関心のあるテーマを選択してフィールドワークや実験などの研究活動を行います。言語と文化、個人と社会、実験科学、数学とコンピュータの5分野に関わる講座を開講し、1年目は情報収集の方法や論文の書き方など「学び」の技法を身につけることから始まり、研究テーマを決定、活動のアウトラインを描きます。そして2年目から本格的に研究活動を行い、秋の学園祭でその研究成果をプレゼンテーションします。2年間を通してひとつの学問分野を探究し、生徒一人ひとりが創造性を発揮できます。

生きた英語に触れられる環境 インターナショナルクラス

インターナショナルクラスは、帰国子女など英語を自由に話せる生徒と、これから英語を学び始める生徒をともに受け入れHRクラスを編成、副担任はネイティブの教員が務め、行事やクラブ活動などにも関わり、日常的に英語でコミュニケーションする環境があります。
週9~10時間の英語の授業は英語力に応じて「Standard/Intermediate/Advanced」の3レベルで展開します。Advancedでは数学、理科、社会も専門分野を持つネイティブの教員によるAllEnglishの授業を受けることができます。副教材として海外のテキストなどを使用しますが、文部科学省の指導要領に沿ったカリキュラムを設定しています。英語既習の生徒は高い英語力を維持しながら学ぶことができ、「英語ゼロ」の生徒は、「英語のシャワー」のある環境で基礎をしっかりと身につけることができます。そして、さまざまなルーツを持つクラスメイトや教員とのコミュニケーションを通じて、異文化を理解する豊かな感性、多様性を受容するおおらかな姿勢が育まれます。

<インターナショナルクラス>英語力別授業展開
STANDARD
英語ゼロベースから
OK
INTERMEDIATE
相応の英語学習歴
のある生徒
ADVANCED
ネイティブレベルの
英語力の生徒
ホームルームは英語力に関わらず編成。副担任はネイティブの教員
英語
ネイティブ主体のチーム
・ティーチングを中心とした授業

その他の教科
日本語の授業
英語
ネイティブ教員による
英語での授業

その他の教科
日本語の授業
英語・数学・理科・社会
ネイティブ教員による
英語での授業

その他の教科
日本語の授業

目指す進路に応じた4つの高校コース

高校では次の4つのコース展開です。リベラルアーツと探究を軸に多様な価値観に触れながら学ぶ「本科」、医学部受験にも対応し、基礎研究プログラムで研究者たる姿勢で学ぶ「メディカルサイエンステクノロジーコース」、コミュニケーションツールとしての英語習得に加え留学プログラムのある「インターナショナルコーススタンダード」、そして海外進学を視野に主要教科をAllEnglish授業で学ぶ「インターナショナルコースアドバンスト」と、自分の強みや将来目指す進路に応じた学びが用意されています。

算数1科、算・理入試を導入
2019年度入試は、新設されるMSTクラス募集で算数・理科の2科入試を実施(2/3午後)。本科クラス募集では、これまでの4科入試に加え、算数1科目入試を導入します(2/1午後)。この入試は4科入試の算数・理科とは出題傾向が少し異なり、基礎学力だけでなく、身近な現象についての論理的推論や根拠に基づく主張を、他者に伝わるように論述したり数式化できるような、総合的な思考力を測る設問が加わります。詳しくは11・12月開催の入試傾向説明会で解説されます。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

三田国際学園中学校
[学校HP]http://www.mita-is.ed.jp
〒158-0097 東京都世田谷区用賀2-16-1 Tel.03-3700-2183
最寄駅/
東急田園都市線「用賀駅」徒歩5分。小田急線「成城学園前駅」から東急バス「用賀」徒歩3分。

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