私学探検隊

卒業生×プログラミング×英語=新しいキャリア教育

女性が活躍する社会を!学校と卒業生の思いが合致

前身は共立女子職業学校で、設立は1886(明治19)年。以来130年以上、「女性の自主・自立」や「社会人として職業に就く」ことを確固たる理念としてきた共立女子。
そんな同校が今年の夏から取り組んでいるキャリア教育が、「Tech 4 Girls Program」です。これは、アメリカの大手民間金融機関バンク・オブ・アメリカの日本法人であるメリルリンチ日本証券株式会社に勤務する卒業生の箕尾真由美さんが同校に提案したキャリア教育プログラムで、今年4回にわたり行われています。
「女性の活躍を支援するプログラムをボランティアの柱の一つとして行っています。やがて社会に出ていく若い女性に、働くことの一例として私たちの会社や仕事を知ってもらい、仕事の意味について考え、将来活躍してもらいたいと思い、今回の企画を考えました。そこで、中学の時の担任だった先生に連絡させていただき、今回の企画が実現しました」(箕尾さん)
箕尾さんの担任だった先生から話を聞いた国際交流部主任で英語科の石田大介先生は、「箕尾さんは高校生のときにカナダでの留学経験があり、現在は外資系の企業に就職されています。海外での生活や外資系企業への就職について、身近な卒業生からお話を伺う機会を得られることは、在校生のキャリア教育や国際教育にもプラスに働くのではないかと考えました」と、今回のキャリア教育プログラムに共感、実施することにしました。

証券会社の仕事を知り、プログラミングにも挑戦

プログラミングに挑戦。入力する数字によって図形の形や色が変化する

プログラミングに挑戦。入力する数字によって図形の形や色が変化する

第1回目の実施は7月10日。100名を超える希望者の中から抽選で選ばれた中1から高3までの30名の生徒が、日本橋にあるオフィスを訪問。日本人をはじめさまざまな国籍のスタッフが働き、英語が飛び交うオフィスで、金融市場部門やテクノロジー部門などを見学しました。
「グローバルな会社の一端を見ることができ、生徒にとって貴重な体験となりました」(石田先生)
2回目は9月29日に実施。この日は箕尾さんをはじめ、同僚のみなさんが生徒をサポートするボランティアスタッフとして同校を訪問、出張授業を行いました。参加者は中1から高2までの生徒が23名。3時間の授業では、英語を使ったゲームや、サイバーセキュリティー、証券会社の仕事などの講義を受講後、実際にプログラミングに挑戦。
生徒のみなさんの感想は、「私は情報系に進みたいのでこのプログラムに参加しました。英語を使ったり、プログラミングをしたりするというので、最初は緊張しましたが、実際はおもしろかったです」(高2)、「英語が好きなので参加しました。卒業生である先輩の方が講師と知り、すごいなと思いました」(中2)とのこと。
同社のテクノロジー部門で、プロジェクトマネージャーとして活躍する箕尾さんは、「プログラミングとはプログラミング言語を使い、モノを動かしたりするもの。英語も考え方としてはプログラミングと同じですよね。英語という道具を使い、世界を広げてほしいです」と語ってくれました。
石田先生も、「生徒たちには、英語を駆使して働く世界に触れ、グローバルマインドを育ててほしいです。また、この学習が生徒それぞれにとって、将来の選択肢の広がりにつながればうれしいです」と言います。
卒業生の思いを学校が受け止め、一つのプロジェクトが始まる。130年前の理念はいま、「時代を超えて『輝きはばたく女性』」というスクールアイデンティティとして、しっかり息づいています。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

共立女子中学校
[学校HP]http://www.kyoritsu-wu.ac.jp/
〒101-8433 東京都千代田区一ツ橋2-2-1 Tel.03-3237-2744
最寄駅/
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