「強く 正しく 大らかに」を校訓とする、日本大学付属校唯一の男子校・日大豊山。その部活動は、丸ごとぶつかり、成長していく男子校の象徴的姿でもあります。
目指すのは「日本一の男子力」。部活動は、その支柱でもある
「部活動は、一つの社会に属すること。ですから、部活動は『学校体育活動・学校文化活動』として、それを具現化するために、本校では外部機関に委託することなく、すべて教員が指導しています」
と、広報主任の田中正勝先生は言います。
同校が目指すのは、「日本一の男子力」を磨くことです。中学3学年で約700名、高校も合わせると約2200名という大規模校で、まさに、ダイバーシティ(多様性を活かす)の環境。さまざまな個性が集まるからこそ、クラスや部活、委員会活動などで「自分にとって心地よい温度の場所」を見つけ、他人を知り、対象化された自分を知っていくのです。
中学では体育部が10部、学芸部が11部。高校になると、それぞれ14部、17部(うち同好会1)になります。
オリンピック選手を輩出する「水泳部」、強豪の「野球部」や「卓球部」、そして数々のコンテストで優秀な成績を収める「吹奏楽部」、プログラミングやロボット製作を行う「電子計算機部」、模型作りを中心に乗り鉄や撮り鉄が集う「鉄道部」など、活発に活動していますが、高校から入部できるものにはアメフト部や自転車部、スキー部などが。また、高校の「生物部」には、飼育したカブトムシの大きさでギネス記録を超えたOBもいます。
男子だけの環境だからこそ、「等身大」で成長していく
生徒たちは、中1の後半から中3の前半にかけて例外なく反抗期を迎えるそうです。そんな時、広報部の上沢花子先生は高校生に「あの時はどんな気持ちだったの?」と聞いてみることもあるのだとか。「すると、『覚えてないっす』と(笑)。いつの間にか、その時期を乗り越えていくんですね。男子校は取り繕うことなく自分のままでいられるので、みんな等身大で成長していっているように感じます」
剣道部の部員が、部室前に設置された洗濯機で道着を洗い、「お母さんは、いつもこんなことをしているんだな」とつぶやいたことがあったそうです。また、帰宅後、お母さんに「お弁当箱、出して!」と言われなければ出さないのが男子の常ですが、高3生が最後のお弁当の日、珍しく弁当箱を学校で洗い、言われる前にキッチンに。お母さんが不思議に思って蓋を開けると、「6年間、ありがとう」と書かれたメモが入っていたそうです。
「勉強でも部活動でも、自分のもっているものを活かせる場はたくさんあります。本校では、その『自負心の芽』を育てたいと思っています」と、田中先生。
そのためにも、丁寧な生活指導を行う同校ですが、それも社会のスタンダードを身につけさせたいがためです。
同校には、息子が卒業したあとも文化祭や部活の発表会に訪れる保護者の方が少なくないのだとか。そこからも、同校に流れる空気感が伝わってきますが、田中先生は言います。「学校には『空気』があります。その空気は、生徒たちがつくるもの。そして、その生徒たちを守り、背中を押すのが我々教師です」
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
日本大学豊山中学校
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