「黒板の無い教室」で数学好きな生徒が急増!
数学はコミュニケーションの学問
「女性が望むような人生を」という理念のもと、教育を行っている瀧野川女子学園。
2026年に創立100周年を迎える同校ですが、その教室には、いま、黒板がありません。山口龍介理事・副校長に「黒板の無い教室」での教育について伺いました。
「世の中には、おもしろい仕事がたくさんあります。しかし、どの教科を学ぶとその仕事に近づけるかということは、あまり知られていません。たとえば、とても使いやすく美しいシステムキッチンをデザインしたり、いままで見たことがない色の生地をデザインしたり…。女子生徒の多くが関心をもつ、いま挙げた2つの仕事に就くためには、じつは機械工学科が近道だったりするのです。実社会で重要なカギとなるのが数学です」と山口副校長。数学の重要性について詳しく教えてくれました。
「言葉で表現できないものごとについて表現し、共に考えるのが数学なのです。つまり、数学は数を使ったコミュニケーションを学ぶ学問なのです。多くの中高生にとってわかりやすく、身につく学び方は明らかで、とてもシンプルです。実際に皆で数字を使い、議論しながら問題に挑戦し、解決することです」
とくにコミュニケーション能力の高い、多くの女子中高生にとっては、「皆で学ぶこと」が重要だとか。
「一人一台のiPadProと『黒板の無い教室』でしたら、この皆でワイワイ議論しながら、チームで問題に挑戦していく、楽しい授業が毎時間できて、しかも、授業は約2倍のスピードで進み、平均点も10~20%上がるのです」
多くの女子生徒は、数学に苦手意識をもっています。
「数学が苦手な人にとって辛いのは、問題を前にして、まず何から手をつけたらいいかわからないときです。そのようなときでも、クラウドの力で、先生がそっと助けてくれたり、一緒に挑戦している仲間の考え方を参考にしたりして、切り抜けることができるのです。置いてきぼりにされず、皆で共に挑む数学の時間は、とても楽しそうです。うれしいことに、中1から高1までこの学び方で学んできたクラスの9割の生徒が、数学の授業が楽しいと言ってくれて、4割の生徒が、数学が得意だと答えてくれています」
説明会では実際に、「黒板の無い教室」で授業を体験できます。
「社会科では歴史絵巻の美しい資料に大学受験レベルの裏話なども取り入れ、とても興味深い授業になっています」
卒業生の「やりたいことはやりつくした」とは?
「今年卒業した美術部の生徒たちは『好きなことをやりつくしました!』と言い切っていましたね」
彼女たちは、校舎にプロジェクションマッピングなどさまざまな表現方法で映像を制作、あかつき祭(文化祭)で発表するなど、多彩に活躍しました。
そんな彼女たちはクラブ活動を通じ、自分に合った進路を選択。美大志望だった生徒は自分に合っているのはデザインだと悟り、デザインに進路変更。また、もともと美大志望ではなかった生徒が美大に進学しました。
「好きなことや興味のあることをとことんできるのが本校の良いところ。その中で本当に自分に合った進路を見つけることができるのです」
同校では起業家精神を育てる「創造性教育」もあります。2020年以降の大学入試を突破し、「望む人生」を手に入れる。そのためのしかけがたくさん用意されています。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
瀧野川女子学園中学校
[学校HP]http://www.takinogawa.ed.jp/
〒114-0016 東京都北区上中里1-27-7 Tel.03-3910-6315
最寄駅/
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