研修旅行の事前、事後の学びを深める探究学習
“問い”を考え、“答え”を導き出す
『修学旅行探究ノート』を導入
関東学院中学校高等学校は、全学年で校外学習を行っています。高2では沖縄・台湾・韓国から希望する場所を選び、6月に3泊4日の研修旅行を実施しています。自分が選択した研修地をより深く知るために、グループで探究活動を行いました。この取り組みについて、高2担当の国語科齋藤美喜先生、理科の武田剛昌先生にお話を伺いました。
今年度より、ワクワクする研修旅行にするための糸口として、東京学芸大学の森本康彦先生とJTB社が共同開発した『修学旅行探究ノート』を導入しました。自分の興味関心を掘り下げていき、「なぜだろう?」という疑問から“問い”を考え、研修先で“答え”を探そうというプログラムです。ありきたりな問いではなく、グループのオリジナリティ溢れる“問い”を見出すために、話し合いを重ねました。
研修旅行中は、“問い”を念頭に置きながら、自分のまなざしを持って研修地を巡ることで、地域の方々の想いや地域の良さをより身近に感じられました。「研修旅行の全体のテーマは『平和』です。研修地を自分とつながりがある場所と生徒が思えたなら、遠く離れた地に生きる人を傷つけるのではなく、手を差し伸べることができるはず。この研修旅行が、平和への第一歩になっていると感じています」と齋藤先生。
研修地で得た情報の詰まったガイドブックを作成
また、旅行中には各自のスマートフォンから『Classi』のポートフォリオ機能を利用して、研修地での新しい発見や心揺さぶられた出来事を記録していきました。
事後学習では、自分の記録や研修地で得た情報を参考にしながら、“問い”の答えをグループで導きだし、ガイドブックを作成しました。「グループで同じ問いを考えているのに一人ひとりの答えは違う。同じ物事でも違う見方があることや、自分の見方の特徴に気づけた生徒もいました」と武田先生は話します。
そして、生徒だけでなく、事前学習にも携わったJTB社やClassi社も招いて、ガイドブックの発表会をしました。生徒たちは、現地の人へのインタビュー記事や映える写真など、それぞれの持ち味を生かしながら研修地の魅力を熱心に伝えていました。
10月から、学校の所在地である横浜にちなみ「横浜学」がスタートしました。今、自分が生きている地域に焦点をあて、良さだけでなく、課題を発見し、解決に向けて自分ができることを探していきます。「卒業後も、地域や社会の課題を、他人事ではなく自分事と捉えていってほしい。校訓『人になれ 奉仕せよ』とあるように、自分の力を他人のために用いる人を育んでいきたいです」と齋藤先生。探究から学びを得た生徒たちの今後の成長が楽しみです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
関東学院中学校
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