共学化、IBプログラムの本格始動と変化の年を迎えた同校。「生徒の命を守る」、温かな教育について聞く
2020年、聖ヨゼフ学園中学校は、60年以上に及ぶ歴史の中でも大きな変化を迎えました。一つは共学化。もう一つは国際バカロレア(IB)のMYP(中等教育プログラム)候補校として最初の一年を迎えたこと。しかし、そんななか起きた新型コロナウイルスによる休校。ブログや動画で、生徒や保護者、先生に発信し続ける校長の清水勝幸先生に、このような時代だからこそ大切にしたい、同校の教育について伺いました。
ブログや動画で学校の思いを発信
――「校長日記」というタイトルでブログを続けられていますが、ブログに対する思いをお聞かせください。
清水先生 ブログは2016年からで500回以上にもなります。校長として学校の方向性を生徒や保護者、本校の先生に示すことが大事だと思い、始めました。
――生徒のみなさんに寄り添う言葉が、「花」や「ルルド」など校内の風景とともに綴られていますよね。
清水先生 読み手に「人気(ひとけ)」を感じてもらえるよう、心がけています。ブログでの「人気」とは、聖ヨゼフ学園らしい温かさのことです。
――動画も配信されていますよね。
清水先生 休校中の動画は、生徒たちに直に思いを伝えたいという思いで、週に1回はアップするように努めています。
愛の心をもって変化を受け入れていく
――今年は変化の年ですね。
清水先生 今年度の教育目標は「学びは変わる、学校も変わる、愛の心で」です。本来ならば4月に男子生徒を含めた新入生を迎えていたのですが……。時期は遅れましたが、※入学式は実施します。また、IBの授業のスタートは焦って進めず、きちんと時間をかけて行っていきます。本校は時代にあわせた変化も厭いません。共学化も時代の流れに沿ったものです。肝心なのは、学園にとって何が一番大切か。ここに留意し、臨機応変にチャレンジしていきます。ただ、「生徒たちの命を守る」こと、この愛の心は不変です。愛の心をベースに変化していきます。
――実際に中1の生徒さんが登校してくるのが楽しみですね。
清水先生 4月と5月の2回、教員で分担して全校生徒に電話をしました。私は中1の男子と話しましたが、違和感なく学校に溶け込んでくれるような感じですね。共学になることで、男女の垣根を超え、お互いに認め合い、助け合い、補い合いながら成長していってほしいと思います。
――最後に、グローバル教育についてのお考えをお聞かせください。
清水先生 地球規模的なとらえ方を意味するグローバルという言葉は、まさに新型コロナウイルス感染症と向き合ういま、地球上のすべての国や地域の人々が、ともに助け合い、協力しなければ、乗り越えていけない現実を示しています。地球規模的な視点を持ちながら、身近な人を大切にし、地域社会に貢献する。一人ではなく、ともに生きる喜びと想像力を育む力こそ、グローバル教育ではないでしょうか。
――本日はありがとうございました。
5月8日に行われるはずだった体育祭もコロナの影響で中止に。しかし、高3は体育祭実行委員の声かけにより独自に「リモート体育祭」を開催! 競技は自宅にいてもできる「借り物競走」など工夫を凝らしたもの。さらに、校長先生のお話に表彰式までも! 同校の生徒はバイタリティーにあふれているのだ。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
聖ヨゼフ学園中学校
[学校HP]https://www.st-joseph.ac.jp/high/
〒230-0016 神奈川県横浜市鶴見区東寺尾北台11-1 Tel.045-581-8808
最寄駅/
JR京浜東北線鶴見線「鶴見駅」徒歩15分。「鶴見駅」、JR「菊名駅」「新横浜駅」、東急東横線「綱島駅」から臨港バス「二本木聖ヨゼフ学園前」徒歩3分ほか。