与えられた命の大切さや人を敬う心を学び宗教教育をとおしてともに成長していく
キリスト教の教えをとおして自分の歩む道に思いを馳せる
1950(昭和25)年、旧・海軍工機学校跡地に、青山学院横須賀分校を受け継ぎ生まれ、2020年に創立70周年を迎えた横須賀学院。江戸時代末期から昭和にかけ、学院誕生までには歴史的な紆余曲折がありました。「昔の横須賀は、漁村として賑わい江戸時代末期には軍備を近代化するための製鉄所が開設され、アジア有数の軍港都市に変貌しました。太平洋戦争終結後の混乱期に、当時の米海軍横須賀基地の司令官であるベントン・W・デッカー大佐が、『真の民主主義のためには、平和な国家を作るための人格形成を目的としたキリスト教による教育的改革が必要』と唱えました。そしてデッカー氏の提案により、旧・海軍工機学校跡が日本に返還され、その地にやがて横須賀学院が誕生しました。また、横須賀の街に学校以外にもキリスト教の精神に基づく社会福祉施設、病院などが創設されました。この学院でも創立以来、神を敬い、人を愛する『敬神・愛人』を建学の精神とするキリスト教教育を行っています」と語るのは中学宗教主任・聖書科の安達正希先生。
月曜から金曜まで毎朝15分間の礼拝を行います。火曜~木曜は大チャペルで、月曜と金曜は放送で讃美歌を歌い、聖書を読んでその教えに耳を傾けます。また週1回50分の聖書の授業では、キリスト教を学ぶとともに人生について深く考える時間を設けています。「生徒たちには“いのち”や“人間”、人権について敏感であってほしいと思っています。時代的には昔の聖書を読み、その教えから現代へのメッセージを聴く……自分や社会、病気や戦争・平和について考え、自分はどう歩んでいくべきか。与えられた命に感謝しながらどうやって生きていくのかということに、それぞれが思いをよせてほしいと思っています」。
さまざまな宗教行事の実践で“教え”を体感していく
季節ごとに宗教行事が行われるのもこの学院の大きな特徴のひとつです。「毎月、誕生日の生徒を紹介しメッセージカードを渡して祝福する『誕生礼拝』をはじめ、アメリカの教会が子供のための礼拝をはじめたのが起源という6月の『花の日礼拝』では、全校生徒が花を持ち寄ってチャペルを彩ります。11月に開催される『収穫感謝礼拝』は、全校生徒が果物をささげます。また、礼拝で聖歌隊が賛美歌を歌ったり、ハンドベル・クワイアが演奏奉仕することもあります。12月はクリスマスツリー点灯式にはじまり、キャンドルライトサービスやイエス・キリストの降誕を祝うページェント(降誕劇)、クリスマス音楽会(メサイア公演)など一年でキリスト教学校らしいクリスマスの時を迎えます」と安達先生。ほかにもボランティアや募金活動、農業体験をするワークキャンプ、被災地を訪れる「被災地フィールドスタディ」など活動内容も充実しています。「いのちを自分以外の何かに使うこと、周りの人を大事にすることで自分の存在の大切さも知ってほしいと思います。いのちが平等であることを学び、人として成長してほしいと願っています」。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
横須賀学院中学校
[学校HP]https://www.yokosukagakuin.ac.jp/
〒238-8511 神奈川県横須賀市稲岡町82 Tel.046-822-3218
最寄駅/
京急本線「横須賀中央駅」徒歩10分。JR横須賀線「横須賀駅」徒歩18分またはバス5分「大滝町」徒歩5分。