文化の違いを知り、相手への理解を深め、自分の未来を考える留学・研修プログラム
「諸外国の人々と対等に交際できる国際性を備えた、知性豊かな気品ある女性の育成」を目指し、伊藤博文や澁澤栄一、岩崎彌之助など錚々たるメンバーの尽力により、1888年に設立された東京女学館。日本の女子教育のパイオニアである同校では、130年余にわたり培われてきた伝統を大切に、時代に合わせた異文化相互理解教育を行っています。
将来のキャリアを考えるジョブ・シャドウイング
校内に設けた異文化相互理解教育センター(ICEC)を中心に、多彩な留学・海外研修プログラムを用意する同校。約2週間のアメリカ文化研修では、地元の大学生、高校生メンターと1日中英語で過ごすほか、ホームステイ、歴史見学、企業見学など多くの経験を積むことができます。中でも働く女性の生活を見学させてもらうジョブ・シャドウイングは、同校ならではの取り組み。「1日密着して、オフィスの支援体制、家庭での様子、将来のビジョンを伺えるため、ワークライフバランスや働くことへの具体的なイメージを掴むことができます。研修中は女性の講演会などもあり、全体を通じて自分のキャリアを考えるプログラムになっています」と、広報室室長・英語科の原敦子先生。この充実した内容から、帰国後は今まで以上に海外への関心を高め、次の留学を考えるきっかけにもなっています。
語学力と相互理解を深化させる高校1年時の豪州ターム留学
昨年度からは、ホームステイをしながら現地の学校へ通うオーストラリアでのターム留学を開始。高校1年の3学期だけの留学は、クラブ活動や学校行事への影響が少ないことから人気のプログラムとなっています。
「1年留学は、理系を志す生徒にとって理数科目の勉強が日本の方が進んでいることから、興味があるにも関わらず、受験を考えると留学を躊躇することがあります。しかしターム留学は3か月のみですので、理系を考えている生徒たちも関心が高いようです」と国際部部長のクリスタル・ブルネリ先生。その言葉どおり、ターム留学1期生は全員理系へ進みました。
大変な時だからこそエールをポスターを機に交流を深める
本来なら例年通り4月にはタイ、6月にはマレーシアからの訪問団が来校する予定でしたが、新型コロナウイルスの世界的な流行により、今年度は多くの留学や交流が中止に。しかし、このような時だからこそ交流をと、臨時休校期間に「英語ポスターコンテスト」を開催。英語科・ICEC室長の浦辺沙織先生は、「世界中の学校が同じような状況にあるので、感染予防やお互いを励まし合うメッセージ性のあるポスターを姉妹校へ贈りたいと企画しました」と話します。在校生に加え、新1年生の参加も多数あったコンテストは、生徒ひとり1台のiPadを使用しながら応募し、先生方も選考、結果発表まで一貫してオンラインで実施。姉妹校からは「素晴らしい作品をありがとう!」「お互いに頑張りましょう」など、作品を掲示している写真と共に感謝の声が届きました。中には「これを機にオンラインでさらに交流を深めましょう」との提案もあり、国際学級では早速、英文レターでのやり取りを開始しました。
「オンライン交流を深めることで、留学に不安を感じている生徒は自信を、前向きな生徒は英語力の上達に繋がると考えています」とブルネリ先生。どのような状況においてもポジティブに考え、前へと進んでいく。伝統に培われた強くしなやかな心も同校の魅力だと感じました。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
東京女学館中学校
[学校HP]https://www.tjk.jp/mh/
〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-7-16 Tel.03-3400-0867
最寄駅/
メトロ日比谷線「広尾駅」徒歩12分。JRなど「渋谷駅」・JRなど「恵比寿駅」から都営バス10分「東京女学館前」。